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生体内での水素の効果は「説明できない」という人へ


 水素(H2)が人の細胞内で様々な効果を発揮することは、私にとっても「too good!」で良すぎるがための長年の悩みの種でした。水素が酸化力の強いフリーラジカルを除去するだけでは、説明が出来ないことがたくさんあることがわかってきたからです。実は、水素は遺伝子発現を調節することもやってくれるのです。この遺伝子の調節は、電灯でしたら、スイッチをON/OFFするだけでなく、光の明るさも調節できるとの同じです。そのため、水素の効果は長い時間持続し、微妙な作用を発揮しながら多様な働きをしてくれるのです。ON/OFFのような極端な作用では副作用が生じてしまいます。
 しかし、水素自身は、遺伝子発現調節機構を変化させることはできないので、水素が遺伝子発現を調節場合には、間接的な作用になるはずです。では、水素が直接作用する場所はどこか?このメカニズムのアイデアを発想するまでに、5年、実際に証明して発表するまでに3年半かかりました。メカニズムを思いついたのが、2012年の年末でした。
 ウィキペディア英語版の「水素分子は標準的な状況では非常に活性があるというわけではない」、日本語版でも「しかし何かしらの外部要因があればその限りではなく、・・・・」のですから、標準的な状況ではないところに作用すると考えればよいわけです。標準的な状況とは人体では健康な状態と考えれば、何か悪いとことがある状態で何らかの作用を発揮すると考えればよいのです。実際の論文は専門的なので、「悪いところ=活性酸素が発生しているところ」と単純に考えることにします。結論では、生体内でヒドロキシルラジカルなどによって発生したフリーラジカル連鎖反応に水素が介入して変化を生じさせる。その変化によって生じた物質が遺伝子発現調節をするというものです。
 水素は不活性ガスで酸素が共存しても(触媒がないと)反応しませんが、585度C以上では燃焼や爆発します。水素は普通の状態では、おとなしいけれど、高温では激しく反応する。生体内でも、健康な場所では何もしないけれど、「悪いところ=活性酸素の害が生じたところ」では、水素は様々な反応に介入すると考えればいいと思います。私が発表したメカニズムの関する論文を今年になって2報発表しましたが、共通のメカニズムは、「水素は悪いところ(=フリーラジカル連鎖反応が生じたところ)に作用する」です。
http://www.nature.com/articles/srep18971

http://www.nature.com/articles/npjamd20168


生体内での水素の効果は「考えられない」という人へ


水素水の人体への効果について「考えにくい」「説明できない」という方たちがいます。たしかに2007年以前は「水素(H2)は不活性ガス(反応性に乏しいガス)」というのが科学の世界では常識でした。この常識からすると、水素(H2)は人体内で反応しないのですから、何ら効果を発揮するとは考えられなかったのです。つまり、2007年以前は、「水素は人体で何ら効果を発揮しない」というのが常識でした。
2007年に私たちがNature Medicineに発表した論文は、従来の常識を覆すものでした。常識を覆す内容は、すぐには受け入れないことが多いのも確かでしょう。しかし、その後、沢山の論文がでても依然として「人体内での水素の効果は考えられないという人」は、失礼ながら勉強不足の人か、古い常識を変えられない頭の固い人だというのが私の印象です。
水素分子の性質について、古い常識(2007年以前)では反応性がないということになっていました。ウィキペディア(日本語版)では、このように記載されています。
「水素分子は常温で安定であり、フッ素以外とは反応を起こさない。しかし何かしらの外部要因があればその限りではなく、例えば光がある状態では塩素と激しい反応を起こす。」
しかし、英語版でのHydrogenについてのWikipediaの記載は以下のようです。
While H2 is not very reactive under standard conditions, it does form compounds with most elements. Hydrogen can form compounds with elements that are more electronegative, such as halogens (e.g., F, Cl, Br, I), or oxygen; in these compounds hydrogen takes on a partial positive charge.
訳:水素分子は標準的な状況では非常に活性があるというわけではないが、ほとんどの元素と確かに化合物を作る。
 日本語版と英語版では少しニュアンスが違いますが、英語版の「水素分子は標準的な状況では非常に活性があるというわけではない」が正確な言い回しです。また、「非常に活性があるというわけではない」というのは、生体内で余計な反応を起こさないことを意味しますので、安全であると考えられます。


「分子状水素が遺伝子発現を制御するメカニズムの解明」の論文第2弾発表


 分子状水素が様々な効果を効率よく発揮する理由として、様々な遺伝子発現調節することがわかってきましたが、そのメカニズムは未解決でした。今年の1月にNature出版社のOnline JournalのScientific Reportsにメカニズム解明第1弾として論文を発表しました。
www.nature.com/articles/srep18971(本論文はクリックすれば誰でも無料で読む事ができます)

 今回(4月28日)にNature出版社のOnline Journalのnpj Aging and Mechanisms of Diseaseに分子状水素が脂質代謝の関与する遺伝子発現を亢進するメカニズムの解明に関する論文を発表しました。
http://www.nature.com/articles/npjamd20168(本論文は誰でもクリックすれば無料で読む事ができます)

論文のタイトルは
Molecular hydrogen stimulates the gene expression of transcriptional coactivator PGC-1α to enhance fatty acid metabolism

 水素の効果について、「考えられない」とか「説明できない」という方々は是非読んでください。

これで、私がNature出版社から出した水素関連論文は、5報となりました。