水素医学について

注意!:活性水素、マイナス水素イオン、プラズマ水素などと〇〇水素と記載されている商品は、私の研究対象の分子状水素(H2)とは無関係です。ペットボトルの「自称水素水」には、分子状水素が検出されません。また、水素ガスがほとんど発生しない「自称水素ガス発生装置」もあります。 消費者は、インチキ商品に注意しましょう。

(topics181)医学薬学誌「最新の薬剤設計(Current Pharmaceutical Design)」における「分子状水素医学生物学の発展」特集号の出版準備進む(2020.8.11)
(topics180)水素ガス吸入による新型コロナウイルス感染患者の重症度抑制と呼吸困難改善等についての論文が発表されました。(2020.7.31)
(topics178)新型コロナ感染後の重症化を水素ガス吸入が抑制(2020.7.21)
(topics177)水素を有効成分として含む軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物(2020.6.14)
(topics175)水素摂取は動物の寿命を長くする(2020.6.1)
(topics174)水素ガスが新型コロナ血栓を抑制してくれるわけ(その2)-新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その11)(2020.5.21)
(topics173)水素ガスが新型コロナ血栓を抑制してくれるわけ(その1)-新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その10)(2020.5.20)
(topics172)水素水・水素ガス・水素サプリによる認知症の予防/治療についての特許が成立しました。求む:製薬会社(2020.5.16)
(topics171)水素医学の発展:副作用無し、論文数は、1,500-新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その9)(2020.5.15)
(topics170)水素水が健常人の炎症性サイトカインを減少させる:水素水によるメタボへの健康増進効果(2020.5.14)
(topics169)新型コロナウイルス肺炎への水素ガス治療が中国からヨーロッパへ-新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その8)(2020.5.13)
(topics168)新型コロナウイルス肺炎へ水素ガス治療の記者会見-新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その7)(2020.5.12)
(topics167)新型コロナウイルスによる血栓を水素ガスが軽減する可能性-新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その6)(2020.5.11)
(topics166)新型コロナウイルスの特徴的な症状、肺の水浸しを水素ガスが軽減する可能性-新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その5)(2020.5.10)
(topics165)水素は、サイトカインストームを抑制する-新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その4)(2020.5.9)
(topics164)新型コロナウイルス肺炎へ水素ガス治療を行ったのは中国の英雄-新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その3)(2020.5.8)
(topics163)中国では水素治療が標準治療として国家的に推奨-新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その2)(2020.5.8)
(topics162)新型コロナウイルスは、怖いか?怖くないか?-新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その1)(2020.5.8)
(topics159)水素医学の国際的な状況:2017年8月から2018年秋までの状況(2019.2.20)
(topics158)水素医学の1年間の発展 2017.8-2018.8(2019.2.20)
(topics142)水素医療、大きく一歩前進:パーキンソン病患者への水素水の投与(2016.12.20)
(topics141)水素医療、大きく一歩前進:心停止後の水素吸入療法が厚生労働省の先進医療Bとして承認(2016.12.20)
(topics134)水素水の国際的標準(ISO)認証へ向かって(2016.10.3)
(topics133)中国泰山大学 水素生物医学研究所の設立(2016.10.3)
(topics132)中国の水素医学生物学会への出席(2016.10.3)
(topics101)水素医学に関する臨床論文の発表:こんなに進んでいる臨床試験(2016.03.10)
(topics77)心停止後の脳へのダメージ 水素が抑制(2014.11.27)
(topics70)水素健康医学の現状と今後:Nature Medicine論文発表から6年(2013.5.1)
(topics69)水素の測定結果は正しく解釈しないと弊害が大きくなる。(2013.5.1)
(topics68)水素の測定法(2013.4.16)
(topics66)私の研究成果と関係ない項目に、「プラズマ水素」も加えました。(2013.4.3)
(topics63)第3回分子状水素医学シンポジウムの開催(2013.1.28)
(topics60)麻酔薬の副作用を水素が軽減(2013.1.28)
(topics58)第16回日本医療ガス学会で、水素ガスの効果について講演(2013.1.28)
(topics54)水素治療による心肺停止後の効果(2012.10.22)
(topics53)「水素の効果」の特許が成立しました(2012.10.9)
(topics40)分子状水素医学シンポジウム(2012.2.20)
(topics27)第二回分子状水素医学研究シンポジウム開催のお知らせ(2011.12.5)
(topics26)水素医学の現状:臨床試験が進んでいます。(2011.12.5)
(topics20)水素水によるミトコンドリア病改善の論文が発表(2011.10.7)
最近の論文発表(酸化ストレスからの軟骨保護)(2011.9.21)
最近の論文発表(水素による放射能防御)(2011.8.4)
水素医学への発展(2011.8.4)

 

医学薬学誌「最新の薬剤設計(Current Pharmaceutical Design)」における「分子状水素医学生物学の発展」特集号の出版準備進む
国際的な医学薬学専門誌「最新の薬剤設計(Current Pharmaceutical Design: Benthan Science出版社)から、特集号として「分子状水素医学生物学の発展 Development of Molecular Hydrogen Medicine and Biology」が出版されます。私が、客員編集長として、19の総説論文を1冊の学術誌に一挙に出版します。8カ国18名の権威者が、現在までに出版された水素医学生物学論文を網羅的に解説し、延べ40人の査読者と編集部の審査を経て出版されます。解説される引用論文は延べ1,800論文、全体の長さは180-200ページ(A4版)になる予定です。現在までの、水素医学の到達点を示す歴史的出版物になります。
 現在、出版物の概算価格を問い合わせ中ですが、購入したい人は、このブログの「問い合わせ」からご連絡ください。

 各々の総説の題名の日本語訳は以下のようです。

A: 水素医学の全体像
1. 分子水素医学と生物学の発展

B: 分子状水素が効果を発揮するメカニズム
2. 水素分子が複数の機能を発揮するための最初の標的とその後の経路:ラジカル反応への介入に焦点を当てて
3. 水素分子の生物学的影響の根底にあるメカニズム
4. 医学における酸化ストレスと分子状水素効果の経路

C: 炎症への水素の効果
5. 水素分子への生物学的反応と炎症性疾患に対するその予防効果
6. 敗血症の治療における水素分子の展望

D: 神経・精神への水素の効果
7. 水素分子の神経保護効果と予防効果
8. 新生児低酸素性虚血性脳症における水素誘発神経保護
9. 精神障害および関連疾患を改善するための水素の可能性

E: 放射線への効果
10. 放射線照射に対する水素の保護効果

F: 水素発生新素材
11. さまざまな病気の水素療法のための新しいアプローチ

G: 臨床における水素の応用
12. アテローム性動脈硬化症における水素の役割:実験から臨床現場まで
13. 水素ガス療法:前臨床試験から臨床試験まで
14. 脳卒中へ対する分子状水素の応用:実験から臨床現場まで
15. 眼科領域における水素の応用

H: 運動への効果
16. 運動誘発性酸化ストレスと炎症を軽減する分子状水素研究の最近の進歩
17. 稀なる運動向上剤としての水素:挑戦と好機

I: 皮膚と美容関連
18. 皮膚疾患における分子状水素の役割と美容への影響

J: 農業への水素の効果
19. 中国の水素農業:分子メカニズムから農場まで

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水素ガス吸入による新型コロナウイルス感染患者の重症度抑制と呼吸困難改善等についての論文が発表されました。
 鐘南山(Nan-Shan Zhong)先生らによって始められた新型コロナウイルスに対する水素ガス吸入治療が中国では標準治療となっていることをこのブログでもお知らせしました(https://shigeo-ohta.com/topics163/)https://shigeo-ohta.com/topics168/)。データを示す医学論文がでることを心待ちにしていましたが、Journal of Thoracic Disease 2020年6月号に発表されました。

http://jtd.amegroups.com/article/view/40994/html から、誰でも無料で論文を読むことができますし、Google翻訳を使えば、ほぼ正確に日本語に翻訳できますので、英語が苦手な人でも読めます。

 

水素ガスと酸素ガスを吸わせた患者(赤)は44人、比較のための酸素だけを吸わせた患者(青)は46人。救急時ということで、無作為なグループ分けはしていません。

この図から分かりますように、2−3日でも水素の吸入効果が明確になっています。特に、胸痛に対して改善効果が著しいことがわかります。胸痛は、胸内血栓によるものと思われますので、前のブログでも紹介しましたように、水素には血栓を抑制する効果もあるので、胸痛改善が顕著なのと思われます(https://shigeo-ohta.com/topics167/)(https://shigeo-ohta.com/topics173/)(https://shigeo-ohta.com/topics174/)。

 中国では、この水素発生装置は医用機器として承認されましたが、日本では残念ながら、そうはなっていません。十分な量の水素ガスを吸わせるだけで、新型コロナに感染しても重症化を抑制できるはずなのにと、もどかしさがつのります。

国として、水素発生装置を医療機器としては認めていませんが、個人の意思で水素ガスを吸うことには何ら問題がありません。

[注意]
 市販の水素ガス発生装置には、水素をほとんど発生しない機器や少量の水素しか発生しない機器が少なからずあります。水素ガスであれば何でもいいというわけではないので、気をつけましょう。https://shigeo-ohta.com/topics171/ を参考にしてください。興味のある方は、このブログの「問い合わせ」から私に問い合わせてください。

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新型コロナ感染後の重症化を水素ガス吸入が抑制
新型コロナに感染した後、重症化を防ぐことが最も大切な段階に入りました。7月5日に中国ハルビン大学から、水素ガスの吸入によって、新型コロナ感染軽症患者の重症化が抑制される臨床研究結果が北京で報告されました。
従来、重症化患者に水素ガスを吸わせる新型コロナ治療は中国では標準治療となっています(https://shigeo-ohta.com/topics163/ 参照)。今回の研究は、軽症から重症化への抑制が目的です。
研究対象は、PCRで確定した新型コロナに感染した軽度患者40名。発熱または気道症状が認められた患者を無作為に(ランダムに)2群に分類。20人には水素ガスを吸入させ、20人は対照として水素ガスを吸わせませんでした。
水素ガスの吸入によって改善されたのは、咳が治るまでの平均時間、平均発熱時間、治療後肺のCTにより判断される肺炎の程度です。さらに、肝臓腎臓の機能の悪化抑制をし、退院時の平均心拍数も減少していました。重要なことに水素を吸入しなかった20人のうち2名が重症化したのに比べ、水素吸入患者は一人も重症化することはありませんでした。
水素ガスは、水素ガス発生装置から1分間に300mLの発生した水素ガスをカニューレから1日3時間2回の6時間吸入しました。水素ガス吸入はカニューレからなので、他の仕事をしながらでも負担なく吸入が可能であるし、時間は短縮可能のはずです。
[注意]
市販の水素ガス発生装置には、水素をほとんど発生しない機器や不十分な量の水素しか発生しない機器が少なからずあります。気をつけましょう。今回、ハルビン大学で使用した水素発生装置は、日中合同開発機器で、日本でも購入可能です。興味のある方は、このブログの「問い合わせ」から私に問い合わせてください。

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水素を有効成分として含む軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物
以前紹介しました特許の名称は、「水素を有効成分として含む軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物」です。(https://shigeo-ohta.com/topics172/ 参照)

 

 

 

 

 

図は、水素水を1年間飲んだ後の軽度認知障害のAPOE4遺伝子型保持者のADAS-score(認知機能の指標)の変化を示した結果です。赤丸と青丸は、一人一人の変化です。プラセボ群では、ほとんど変化がなく、水素水群では、平均3のスコア改善が認められました。現在薬事承認されている薬剤では、3ヶ月後にスコア2の改善がみられ、1年後には改善効果が0になってしまいます。この薬剤の結果と比較すると、水素水によるスコア3の改善は著しいということがわかります。

なお、アルツハイマー病の50-60%は、APOE4の保持者です。将来的には、40歳になったら、遺伝子検査をして、APOE4の保持者であることがわかれば、水素水を積極的に飲むことによって、アルツハイマー病の予防が、少なからず可能になると期待しています。

特許発明の元になる原著論文は、

論文名:Effects of Molecular Hydrogen Assessed by an Animal Model and a Randomized Clinical Study on Mild Cognitive Impairment.
著者名:Nishimaki K, Asada T, Ohsawa I, Nakajima E, Ikejima C, Yokota T, Kamimura N, Ohta S
発表学術誌:Current Alzheimer research 15(5) 482 – 492 2018年3月

要約の日本語訳
背景:
酸化ストレスは、軽度認知障害(MCI)や認知症などの神経変性疾患の病因となる要因の1つです。以前に分子水素(H2)が治療的および予防的抗酸化剤として機能することを報告しました。
目的:
酸化ストレスモデルのマウスとMCIの被験者に及ぼす水素水(H2を注入した水)の影響を評価します。
方法:
アルデヒド脱水素酵素2のドミナントネガティブ型を発現するトランスジェニックマウスを認知症モデルとして使用しました。酸化ストレスが増強されたマウスに、水素水を飲ませました。さらに、無作為化二重盲検プラセボ対照臨床試験では、MCIを実施した73人の被験者が1日あたり約300 mLの水素水(水素水グループ)またはプラセボ水(コントロールグループ)を飲み、アルツハイマー病評価スケール認知サブスケール(ADAS-cog)スコアを1年後に測定しました。
結果:
マウスでは、水素水を飲むと酸化ストレスマーカーが減少し、記憶障害と神経変性の低下が抑制されました。さらに、水素水グループの平均寿命は、対照グループの平均寿命よりも長くなりました。MCI被験者では、1年後のADAS-cogスコアに水素水群と対照群の間に統計的有意差はありませんでしたが、水素水群のアポリポタンパク質E4(APOE4)遺伝子型のキャリアは、ADAS-cog全体のスコアおよび単語想起タスクスコア(ADAS-cogスコアのサブスコアの1つ)において、有意に改善されました。
結論:
水素水は、酸化ストレスモデルとMCIのAPOE4キャリアで認知症を抑制する可能性があります。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5872374/
から、無料で原著論文を読むことができます。

特許では、この論文の水素水の結果を元に、マウスに水素ガス吸引実験と水素発生素材を食べさせて認知機能改善を確認しましたので、水素水だけではなく、広く「水素を有効成分として」となっています。

なお、この結果だけでは、まだまだ不十分で、大規模な調査が必要です。

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水素摂取は動物の寿命を長くする
2017年に私たちは、酸化ストレスが亢進したマウスに、水素水を飲ませることによって、平均寿命が長くなることを報告しました(文献1)。昨年は、米国のグループから、コバエ(ショウジョウバエ)が、水素発生素材を食べると、体内で水素が発生し、寿命が長くなることが報告されました(文献2)。今年になって、線虫(ネマトーダ)が、水素水により寿命が長くなることを示されました(文献3)。

このように、水素の摂取によって、3種の全く異なる動物で寿命が長くなることは、生物普遍の現象であると考えるのが合理的です。

ショウジョウバエは、大きさが体長3mm程度、平均寿命は2か月。線虫は、寄生虫の回虫を小さくしたような動物で、体長が0.3~1mmで、平均寿命が16日。このように小さく寿命の短い生物を使うことは、基礎研究では、詳しい解析をするために、とても大切です。ショウジョウバウと線虫は、いずれも遺伝子操作が可能で、思ったように遺伝子を操作できますので、水素が寿命に対して、どのように影響を及ぼすのか、基礎的な研究が可能になります。また、人間と同じような病気のモデルが蓄積されています。今後の基礎研究の発展が期待できます。

人間は、ネズミやハエや線虫とは違うと思うのは自由ですし、人間は生物界の1メンバーとして、普遍的な効果を受けいれるのも自由です。ショウジョウバエが食べた水素発生素材は、サプリとして販売されています。http://www.mdfood.jp/fs/eshop/MgH2V1 参照。

(1) Molecular hydrogen stimulates the gene expression of transcriptional coactivator PGC-1α to enhance fatty acid metabolism. Kamimura N, Ichimiya H, Iuchi K, Ohta S. NPJ Aging Mech Dis. 2016 Apr 28;2:16008. doi: 10.1038/npjamd.2016.8. eCollection 2016.

(2) Supplementation with hydrogen-producing composition confers beneficial effects on physiology and life span in Drosophila. Klichko VI, Safonov VL, Safonov MY, Radyuk SN. Heliyon. 2019 May 14;5(5):e01679. doi: 10.1016/j.heliyon.2019.e01679. eCollection 2019

(3) Hydrogen extends Caenorhabditis elegans longevity by reducing reactive oxygen species. Zhang M, Li Z, Gao D, Gong W, Gao Y, Zhang C. PLoS One. 2020 Apr 22;15(4):e0231972. doi: 10.1371/journal.pone.0231972. eCollection 2020.

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水素ガスが新型コロナ血栓を抑制してくれるわけ(その2)
ー新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その11)

新型コロナウイルスの感染によって、血栓ができやすいことが注目されています。このブログの「新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その4)」では、新型コロナウイルスによる血栓を水素ガスが軽減する可能性について解説しました。その10では、血栓のでき方のメカニズムと水素の関係を説明しました。しかし、実は、水素が血栓の形成を抑制できる理由はひとつではないのです。
まず、血管の内部構造を見てみましょう。電子顕微鏡で血管の内部を見ると、密生したヒゲのように見えるグリコカリクス(glycocayx)と呼ばれる構造体があります(写真と模式図)。この構造体の中には、ヘパラン硫酸と呼ばれる糖の一種があって、血栓の形成を調節する因子が結合することが知られています。ところが、このグリコカリクスは炎症などの刺激があると血管から剥がれやすくなり、剥がれると血栓ができやすくなります。
今年になって、水素がグリコカリクスを保護するという論文が浜松大学から発表されました(2)。もうひとつの論文が慶応義塾大学からでるはずで、ちょうど印刷中です(3)。
このグリコカリクスは、血管の表面を護ってくれています。水素はグリコカリクスが血管から剥がれることを防ぎますので、新型コロナ血栓の害から私たちを護ってくれると期待されます。
写真と図の出典は、ここ。https://search.yahoo.co.jp/image/search?p=glycocalyx&ei=UTF-8&ts=1876&aq=-1&ai=O6boKlr.QDOvhvjDpZY68A&fr=top_ga1_sa#mode%3Ddetail%26index%3D8%26st%3D0
論文:
(1)射場敏明:グリコカリクスが関与する血管内腔の抗血栓性とその障害。血栓止血誌。2016; 27(4): 444-449.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsth/27/4/27_444/_pdf
(2)1.2% Hydrogen gas inhalation protects the endothelial glycocalyx during hemorrhagic shock: a prospective laboratory study in rats.
Sato T, Mimuro S, Katoh T.et al. J Anesth. 2020 Apr;34(2):268-275.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31997005/?from_term=hydrogen+glycocalyx&from_pos=6
(3)Tamura T, Sano M, Matsuoka T, et al. Hydrogen gas inhalation attenuates endothelial glycocalyx damage and stabilizes hemodynamics in a rat hemorrhagic shock model. Shock. 2020; in press.

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水素ガスが新型コロナ血栓を抑制してくれるわけ(その1)
 ー新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その10)

新型コロナウイルスの感染によって、血栓ができやすいことが注目されています。このブログの「新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その4)」では、新型コロナウイルスによる血栓を水素ガスが軽減する可能性について解説しました。
水素が炎症によって生じた血栓を抑制するメカニズムは明らかになってきました。ここでは、メカニズムの説明をしたいと思いますが、やや専門的な話になってしまいますが、おつきあい願います。

血栓がつくられる過程は複雑ですが、最初に血液の中の血小板が活性化されて粘りやすくなって凝集するところから始まります。

免疫には2種類あって、初めて出会う異物を除外しようとするのが自然免疫です。以前に出会った経験がある異物を排除しようとするのが獲得免疫です。この獲得免疫は、前に出会ったことのある異物に対する抗体を作り出し、潜入した異物へ攻撃する役割をはたしています。自然免疫では、細胞の表面にTLR4やその他の受容体があって、はじめて出会う異物をTLR4などが認識してくれます。そのTLR4は、血小板の表面にも存在し、異物がきたときに働きます。TLR4だけではなく、血小板にはCD36という酸化物を受け入れる表面タンパク質があります。血液の中のコレステロール(LDL)が酸化されると、血小板は、CD36やTKR4を通じて酸化LDLを異物として認識します。そして、酸化LDLは異物として認識され、血小板を活性化し、血栓の形成が始まります。

ところが、水素があると酸化LDLの性質が変化しまい、TLR4やCD36に強く結合します。ここでは、水素変換酸化LDLと呼ぶことにします。水素変換酸化LDLがCD36やTLR4に結合すると、酸化LDLはTLR4やCD36に結合できなくなって、血小板の活性化ができなくなります。このようなステップをへて、水素が血小板の活性化を抑制して、血栓の形成を阻害することになると考えられます。

血栓は傷ができたときに出血を止めるために需要な役割をはたしています。ここで、水素が血栓をできにくくするとなると、傷ができたときに血が止まらなくなってしまうと心配されるかもしれません。
ここが、水素が優れたところです。通常は、活性酸素が少ないために水素変換酸化LDLはできません。活性酸素が脂質を連鎖反応によって酸化するときだけに、水素変換酸化LDLができるのです。つまり、通常時には、水素が血栓の形成を阻害することはなく、異常事態が生じたときにだけ、つまり活性酸素が多く出現したときにだけ、水素は血栓の形成を阻害します。

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水素水・水素ガス・水素サプリによる認知症の予防/治療についての特許が成立しました。求む:製薬会社(2020.5.16)
アルツハイマー病の50-60%は、特定の遺伝子型ApoEε4の保有者です。ApoEε4遺伝子保有者の認知症の予防と治療ができれば、認知症の問題の半分が解決できる可能性があります。
水素水・水素ガス・水素サプリを用いた認知症の予防と治療に対して、以下の請求項の特許が成立しました。認知症だけでなく、日常的な作業記憶(ワーキングメモリー)の低下に対してまで広い範囲で、認められました。米国、中国、ヨーロッパにも出願しておりますので、国際的に特許が成立することを期待しています。

【請求項1】 ApoEε4対立遺伝子保有者に用いるための、水素を有効成分として含む軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物。
【請求項2】 組成物が水素を含む液体である、請求項1記載の軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物。
【請求項3】 水素分子が飽和状態で含まれる、請求項2記載の軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物。
【請求項4】 組成物が水素ガスである、請求項1記載の軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物。
【請求項5】 水素ガスを1~4%(v/v)の濃度で含む、請求項4記載の軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物。
【請求項6】 組成物が水素を吸蔵し保持している、あるいは水素を発生させる金属又は金属合金の微粒子である、請求項1記載の軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物。
【請求項7】 医薬組成物である、請求項1~6のいずれか1項に記載の軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物。
【請求項8】 健康食品である、請求項1~3のいずれか1項に記載の軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物。
【請求項9】 健康食品が水素水である、請求項8記載の軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物。
【請求項10】 軽度認知障害の被験体の認知機能を改善するための、請求項1~9のいずれか1項に記載の軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物。
【請求項11】 軽度認知障害の認知症への進行を予防する、請求項1~10のいずれか1項に記載の軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物。
【請求項12】 作業記憶(ワーキングメモリー)の低下を抑制する、請求項1~9のいずれか1項に記載の軽度認知障害又は認知症の予防又は治療用組成物。

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水素医学の発展:副作用無し、論文数は、1,500(2020.5.15)
新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その9)

(注:水素ガス発生装置はすでに数社から販売されていますが、ほとんど水素が発生しない装置や発生水素量が少ないものがありますので、水素ガス発生装置という名前だけで飛びつかないようにお願いします。商品を個人的に知りたい方は、ここへご連絡ください。)

水素ガスがどのように新型コロナウイルス肺炎の症状を改善するかを解説してきました。ここで、改ためて、水素医学の現状を簡単に説明します。
水素分子(化学式ではH2)は、私たちの身体では何ら効果効能を示すことを無いと信じられてきました。2007年に私たちが、Nature Medicineに論文に発表して以来、世界中で水素を用いた医学・生物学的研究が始まり、現在は英文の学術論文が1,500を越えています。しかし、長年にわたる常識を変えるのは簡単ではなく、水素に多くの効果があるということに対して理解できず、懐疑的に思う人もいます。
水素医学の発展の様子を理解するために、年毎の発表論文数を図に示します。
水素については、従来の常識で考えてはいけないということを強調しておきます。

(1) 副作用がない。
効果がある医薬品には必ず副作用があるというのが従来の常識でしたが、水素には副作用が認められません。
(2) 多機能、多特異性。
医薬品は、特定の臓器に特定の作用があるのが従来の常識でしたが、水素はほとんどすべての臓器に多くの機能を発揮します。
(3) 重篤な疾患から健常人まで
重篤な疾患へ対する医薬品は、健康増進には使われません。健康食品は、重篤な病気を改善する効果はありません。一方、水素は重篤な病気の治療から健康維持までが広範なターゲットです。さらに、水素は農業への革命を起こそうとしています。

(水素ガス吸入の現状)
・中国では、2019年、水素発生装置を医療器具として薬事承認され、2020年肺炎治療への適用が認められています(資料-2-1)。
・日本では、2016年から心肺停止後蘇生に対して、先進医療Bとして水素ガス吸引治療が承認されています(資料9-1)。
・水素ガスを吸うこと自体は何ら規制されるものではなく、すでに多くのサロンで利用されています。
・何より、副作用の害がないのが利点です。
(ただし、効果効能を謳うと薬機法(旧薬事法)に抵触することになる可能性があります。)

(推奨) 私は個人的に、以下の条件を満たす機器を推奨します。(1)1分間に300 mL以上の水素ガスを発生すること。(2)水素ガスの純度は、99.9999%以上であること=電気分解には精製水を用いること。(3)電気機器としての安全性・耐久性が認証されていること。(4)使用保証時間は、4,000時間を越えること=1日6時間2年間)

(根拠)必要な水素ガスの発生量と注意点
どのくらいの濃度の水素ガスを吸入すれば有効かを計算してみます。今まで、多くの動物研究と臨床研究で使われてきた有効水素濃度は、1.2−4%です。私たちは、1分間に8リットルの空気を吸い、吐き出します。吸う時間と吐く時間の比率は1:2です。つまり20秒間で空気を吸い、40秒間で吐き出します。医療用のガスマスクを使う場合は別に考える必要がありますが、カニューレを使って水素ガスを吸入したいときは、20秒間で100%の水素ガスが96−320 mL(8,000 x 0.012 – 8,000 x 0.04)、1分間で288−960 mLの水素ガスの発生が必要になります。もちろん100%の水素ガスを直接吸入するわけではなく、空気も含めて吸入します。
水素は、4%以上では燃焼の可能性がありますので、火気厳禁、通気性を良くして吸入する必要があります。

注意:水素ガス発生装置はすでに数社から販売されていますが、ほとんど水素が発生しない装置や発生水素量が少ないものが多くありますので、水素ガス発生装置という名前を見ただけで飛びつかないようにお願いします。)

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水素水が健常人の炎症性サイトカインを減少させる:水素水によるメタボへの健康増進効果(2020.5.14)
Interleukin 6 (IL-6) とTumor necrosis factor alpha (TNF-a)は、炎症を引き起こす炎症性サイトカインです。新型コロナウイルスの感染によっておきるサイトカインストーム(免疫の暴走)は、炎症性サイトカインの急激な増加によって生じます。水素水の飲用によって日常的な生活で、健常人でも炎症性サイトカインが減少することがわかりました。

今年発表された軽度肥満の男女へ対するランダム化対照試験の結果についてお知らせします。

下の表は、高濃度水素水(HRW)とプラセボ水(placebo)を24週間飲んだ前(Baseline)と後(Follow Up)の結果を示します。
P*は、統計的な有意差で、0.05以下ですと95%の確率で確からしいという意味で、P=0.01、P=0.001は、99%、99.9%統計的に確からしいという意味です。Interleukin 6 (IL-6) とTumor necrosis factor alpha (TNF-a)では、それぞれ<0.01、<0.001ですので、水素水の飲用は、非常に強い効果があることがわかります。

論文名
メタボリックシンドロームの男性と女性へ対する24週間の高濃度水素水の飲用効果:無作為プラセボ比較試験による血中脂質プロファイルと炎症バイオマーカー(原著は英語)
発表学術誌:Diabetes Metab Syndr Obes, 2020年13号889-896ページ
論文要旨(原著は英文)
目的:メタボリックシンドロームは、脂質異常症、高血糖症、肥満などのいくつかの医学的危険因子に関連しており、世界的な課題になっています。この状態の後遺症は、心血管疾患や神経疾患のリスクを高め、死亡率を高めます。その病態生理は、レドックス調節不全、過剰な炎症、および細胞の恒常性の摂動に関連しています。水素分子(H2)は、酸化ストレスを緩和し、細胞機能を改善し、慢性炎症を軽減します。前臨床および臨床研究では、メタボリックシンドロームの特定の機能に対するH2豊富な水(HRW)の有望な効果が示されていますが、この一般的な状態での長期の高濃度HRWの効果は十分に対処されていません。
方法:メタボリックシンドロームの被験者60人(男性30人、女性30人)を対象に、ランダム化二重盲検プラセボ対照試験を実施しました。 1週間の初期観察期間を使用してベースラインの臨床データを取得し、その後、プラセボまたは高濃度HRW(1日あたり5.5ミリモルを超えるH2)に24週間ランダム化しました。
結果:高濃度のHRWを補給すると、血中コレステロールとグルコースのレベルが大幅に低下し、血清ヘモグロビンA1cが低下し、プラセボと比較して炎症およびレドックス恒常性のバイオマーカーが改善されました(P <0.05)。さらに、H2はボディマスインデックスとウエスト/ヒップ比の穏やかな低下を促進する傾向がありました。
結論:私たちの結果は、高濃度HRWがメタボリックシンドロームの危険因子を軽減するための治療法として有望な効果をもたらす可能性があることをさらに確信させています。
The Effects of 24-Week, High-Concentration Hydrogen-Rich Water on Body Composition, Blood Lipid Profiles and Inflammation Biomarkers in Men and Women with Metabolic Syndrome: A Randomized Controlled Trial. Diabetes Metab Syndr Obes. 2020;13: 889-896

水素医学の学術論文のなかのいくつかの論文を紹介していきます。水素は病気の治療だけでなく、普通の人の健康増進にも寄与できることが、さらに明らかになってきました。
水素水については、水素が検出されない「自称水素水」や水素濃度が低い水素水が販売されていたために、水素水自体に効果がないと誤解した人も少なからずいたようです。水素がなかったり、低濃度だったりする場合は、効果がないのはあたりまえです。

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新型コロナウイルス肺炎への水素ガス治療が中国からヨーロッパへ(2020.5.13)
新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その8)

 

鐘先生は、水素ガス吸入治療の結果について、ヨーロッパの呼吸器学会の学術誌(European Respiratory Journal)に以下のように紹介しています(資料3-4)。
「水素/酸素混合ガスの吸入により、予備的調査でCovid-19のほとんどの患者の呼吸困難が大幅に改善されたため、Covid-19の診断と管理に関する最新の勧告で承認されています。」

ヨーロッパ呼吸器学会の副会長のアニータ・シモンズ氏とビデオ会議を開き、中国の経験を共有することを提案しています。
ここでは、
酸素水素ガス発生装置、一定の効果を発揮したことを紹介
鐘氏は、チームが武漢市と広州市の3軒の病院から集めたデータによると、酸素水素ガス発生装置が重症者の酸欠症状を和らげる一定の効果を発揮しており、かつ使用コストも低めであると特に言及した。現在すでに1000人弱の患者が酸素水素ガス発生装置による治療を受けている。
YouTubeでテレビ会議のようすをみることができ、後半では、水素ガス治療をうけた患者さんの様子も紹介されています。

http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2020-03/12/content_75805571.htm
(Japanese CHINA ORG.CN)

 

 

 

 

 

 

患者さん達の様子

 

 

 

 

新型コロナウイルスについての講演でも水素ガス治療に言及されています。
https://vimeo.com/395657458?fbclid=IwAR0TcdipuKilftFPyIii9KTqhYYi5SgOezYGjCHU_hWBr7c0i2BrpL5EDM0
lecture

 

 

 

 

 

 

 

 

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新型コロナウイルス肺炎へ水素ガス治療の記者会見(2020.5.12)
新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その7)

中国における重症患者の減少の理由

鐘先生は、中国中央テレビなどへの記者会見において、水素ガス吸入治療に言及されていらっしゃいます。この講演は、YouTubeでみることができます。
https://mp.weixin.qq.com/s/2d15aVc84D11K0mQdaR2gA

 

 

(以下はGoogle翻訳などによる翻訳)
学術界の鐘南山が新型コロナウイルス肺炎の治療のための水素-酸素噴霧器の補助治療について語る

(水素治療について2月29日)
2月27日の朝に、学者の鐘南山は広州医科大学の流行予防と制御特別セッションの記者会見で、新型コロナウイルス肺炎とSARSの間に違いがあると述べました。肺線維症などの一般的な特徴に加えて、この病気は顕著な特徴を持っています。粘液がたくさんあり、気道の開通性を妨げます。気道は滑らかではなく、簡単に二次感染につながる可能性があります。武漢およびその他の地域での重病患者の死亡率は60%近くです。
近年、広州医科大学は上海秀明会社と協力して、水素酸素噴霧器を使用して、水を水素と酸素に電気分解し、水素と酸素の組み合わせによって患者の息切れの症状を改善しています。数年の使用後、気道狭窄およびCOPDの患者で成功した効果的な結果が得られました。武漢での発生中の治験後、患者の症状も大幅に改善されました。現在、黒龍江省、雲南省、武漢、広東省など、全国に2,000台以上の機械があります。
(ビデオソース:CCTVニュース)

鐘南山先生は、27日のライブ放送における水素の役割を再び強調した
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国の新型コロナウイルス肺炎の流行状況が改善しているという状況の中で、黒竜江省での集団発生は、高い死亡率と深刻な疾病率のために多くの注目を集めています。この時点で、中国工学院の学者である鐘南山先生は、関連企業を調整して、黒龍江省の伝染病予防の最前線に50台の水素酸素噴霧器を寄付しました。

22日の午後、中国工学院の楊宝峰教授は、関連企業を調整するために黒竜江省党委員会と政府に50の水素酸素噴霧器を寄付してくれたことに感謝の意を表明するために、鐘南山先生に電話をかけました。

鐘南山氏は電話で、水素酸素噴霧器は新型コロナウイルス肺炎の重症患者の低酸素症状を緩和するのに効果があると述べました。「重症患者の低酸素状態を是正し、重症患者が長期的な低酸素状態にあるため、重症になるのを防ぐことができます。呼吸不全を起こす可能性があり、もとに戻る可能性は比較的小さいです。最初に、私たちは2組の完全な実験を行いましたが、水素および酸素噴霧器には顕著な効果があり、患者の症状の改善に大きな効果がありました。

現在、「水素酸素噴霧器」は、国務院の新型コロナウイルス肺炎の流行に対する共同予防および制御メカニズム(医療材料安全グループ)による重要な医療機器の統合配布に含まれています。また、関連する工場に緊急に作業を再開して、伝染病の予防と管理の需要を満たすように要求しています。中国非公的医療協会は、緊急に20,000台の水素酸素噴霧器を注文しました。

2月2日に国内のクラスIII医療機器として緊急に承認されて以来、武漢大学中南病院には1,000以上の水素酸素噴霧器がありました。武漢ピューレン病院と武漢漢陽病院で流行治療のために指定された病院は患者のために利用可能です。中南病院などの多くの企業は、装置を集中治療室に直接設置して使用しています。
学者の鐘南山は、中国における水素医学の臨床研究の最も早い専門家であり、臨床水素医学の創設者です。この新型コロナウイルス肺炎の流行では、彼はチームを率いて多くの臨床研究を行い、多くの病院が新しい介入と新型コロナウイルス肺炎の患者の重度の治療のために「水素と酸素の噴霧器」を使用するように指示しました。

「水素酸素療法」は、学術界の鐘南山によって支持され、指導されました。
(データから:Wenhuiレポート)
2月9日、同級大学付属の上海第10人民病院の診察室に医療グレードの水素および酸素噴霧器が投入されました。同市の第10病院は、病院プログラムとして、新型コロナウイルス肺炎が疑われる患者に「水素および酸素療法+細菌療法」を使用することを正式に提案しました。

上海市の第十人民病院の呼吸器科の部長である王昌恵教授は、次のように述べています。「水素は大気中で最も軽くて最小の分子ガスです。水素を吸入すると、気管支のガス流抵抗を減らし、酸素の利用を改善し、気道抵抗は息切れの症状を軽減し、水素、酸素、および薬の組み合わせにより、吸入薬の利用率を効果的に高めることができます。」

実際、一方で水素と酸素療法は肺機能を改善することができ、他方でそれは腸への酸素供給を提供し、ウイルス性サイトカインストームの放出によって引き起こされる腸の損傷を軽減することもできます。さらに、エンテロウイルスはまた、腸内微生態学の全体的な定常状態にあり、最適化された腸内微生態学はウイルスの病原性を制御することができます。

 学術界の鐘南山のチームは、新型コロナウイルス肺炎の補助治療のために水素酸素アトマイザーを推進しています
(出典:Tencent.com)
広東省の新しいコロナウイルス感染肺炎予防および統制本部の事務局の医療チームは、学者の鐘南山チームが2019-nCoV肺炎の早期低酸素血症患者のために州全体で水素と酸素の噴霧器の使用を促進する計画であることを示す通知を治療と臨床研究として発行しました。

広州呼吸器研究所の全国的な多施設共同研究の結果は、水素と酸素を吸入すると、気道抵抗を減らし、酸素の分散と酸素の流れを増やし、呼吸困難の症状を改善し、抗酸化作用と抗炎症作用を持ち、新型コロナウイルス感染を減らすことができることを示しています。国全体の効果的な臨床診断と治療プログラムが提供されたことにより、中国の重症患者の発生率は減少しました。

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新型コロナウイルスによる血栓を水素ガスが軽減する可能性(2020.5.11)
新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その6)

 

新型コロナウイルスが急激に症状を悪化させる原因として、以下の3つをあげました。
(1)免疫の暴走(サイトカインストーム)
(2)肺の水浸し状態
(3)血栓の出現

水素は3番目の課題である血栓を減少させる作用もあることを示す論文が発表されています。無細胞系と動物実験の結果を紹介します。
血小板の活性化を抑制し、血栓の出現を抑制するというものです。

 

 

 

 

 

 

血小板が活性化し付着しやすくなることから、血栓の形成がはじまります。水素は血小板の活性化を抑制します。

 

 

 

 

 

コラーゲンなどを加えるなど様々な方法で血栓を作らせますと、水素があると血栓ができにくくなります。

 

 

 

 

 

水素によって血液中の血栓の量も少なくなります。

文献はWang Y, Wu YP, Han JJ, Zhang MQ, Yang CX, Jiao P, et al. Inhibitory effects of hydrogen on in vitro platelet activation and in vivo prevention of thrombosis formation. Life Sci. 2019;233: 116700.

新型コロナウイルスに感染しても、サイトカインストームを引きおこさないと、重症化しないで、健康なままの生活ができるはずです。いっぽう、サイトカインストームが起きてしまうと、肺が攻撃され、肺が水浸しになって急激に呼吸ができなくなってしまいます。同時に、血栓が生じやすくなって、心筋梗塞や脳梗塞によって急死の可能性が高くなり、川崎病に似た症状が現れます。
これらの予防と治療に水素ガス吸入療法が貢献できることが期待されます。中国では、臨床試験によって、その効果を実証しています。

なお、脳梗塞後に水素ガスを吸入することによって、症状が改善し、リハビリの結果も良好であったことを示す臨床研究が報告されています。
Ono H. et al. Hydrogen Gas Inhalation Treatment in Acute Cerebral Infarction: A Randomized Controlled Clinical Study on Safety and Neuroprotection。J Stroke Cerebrovasc Dis 2017

(注:水素ガス発生装置はすでに数社から販売されていますが、ほとんど水素が発生しない装置や発生水素量が少ないものがありますので、水素ガス発生装置という名前だけで飛びつかないようにお願いします。注意推奨される商品を知りたい方は、このブログの「問い合わせ」から個人的にお問い合わせください。)

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新型コロナウイルスの特徴的な症状、肺の水浸しを水素ガスが軽減する可能性(2020.5.10)
新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その5)

 

新型コロナウイルスが急激に症状を悪化させる原因は
(1)免疫の暴走(サイトカインストーム)
(2)肺の水浸し状態
(3)血栓の出現
です。

肺が水浸し状態を改善する水素
新型コロナウイルス肺炎の特徴として、肺が水浸しになっていたということがわかっています。肺の中が水浸しになってしまうとたちどころに呼吸ができなくなります。急激に症状が悪化するのは、肺の中が水浸しになってしまうことが大きな原因です。何故、肺の中が水浸しになるのかというと、肺包細胞あるいは肺の中にいる免疫細胞が溜まった水をくみ出す力が弱まってしまうからです。
細胞が水をくみ出せるのは、アクアポリンという水の通り道があるからです。ところで、都合が良すぎると言われるかもしれませんが、ラットで肺炎を起こしてサイトカインストーム状態になると、アクアポリンが減少してしまいます。ところが、水素にはアクアポリンを回復させる作用があります。

サイトカインストームを肺におこさせたときの血液中の酸素濃度は減少します。水素をいれると、血液中の酸素濃度が改善します。
水素を加えただけで、血液中の酸素濃度が回復しています。

 

 

 


左図は、肺にサイトカインストームを起こして、水浸しになった肺胞の写真です。
水素を投入すると水浸し状態が改善します(右図)。

 

 

 

右から2番目のバーは、サイトカインストーム状態で肺のアクアポリンが減少することを示しています。水素をいれると、アクアポリンの量が回復します。

 

 

 

つまり、水素によって、アクアポリンの量の低下が改善し、水浸し状態が改善し、血液中に酸素がもどったということを示しています。中国で、水素ガスを吸入して、肺炎症状が改善したのは、このようなメカニズムによるものと考えられます。
論文は、Tao B, Liu L, Wang N, Wang W, Jiang J, Zhang J. Effects of hydrogen-rich
saline on aquaporin 1, 5 in septic rat lungs. J Surg Res. 2016;202: 291-8.

なお、その他にも水素がアクアポリンの回復を示す論文がでています。
Song D, Liu X, Diao Y, Sun Y, Gao G, Zhang T, et al. Hydrogen‑rich
solution against myocardial injury and aquaporin expression via the PI3K/Akt
signaling pathway during cardiopulmonary bypass in rats. Molecular Medicine
Reports. 2018;18:1925-1938.

ちなみに、2003年、ノーベル化学賞を、ピーター・アグレ教授が、この「アクアポリン」を発見した功績で受賞しました。

 

 

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水素は、サイトカインストームを抑制する。(2020.5.9)
新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その4)

 

このブログのその1では、新型コロナウイルスの怖さの理由として、急激な悪化とその原因について、次のように述べました。
(1)免疫の暴走(サイトカインストーム)
(2)肺の水浸し状態
(3)血栓の出現

 

水素は、この3症状を改善することが動物実験であきらかにされています。
水素によるサイトカインストームの抑制については、すでに、25以上の論文が発表されています。例えば、動物実験で、サイトカインストームを引きおこし、死に至らせる敗血症Sepsis(多臓器不全)についての研究結果を示します。水素ガスを吸入させないと100%死亡するのに対し、水素ガスを吸入させると半数が生存できます。

 

 

 

 

 

論文は、Xie K, Yu Y, Pei Y, Hou L, Chen S, Xiong L, et al. Protective effects of hydrogen gas on murine polymicrobial sepsis via reducing oxidative stress and HMGB1 release. Shock. 2010;34: 90-7.

 

 

 

 

さらに、酸素濃度を高めると、その効果は高められます。
Xie K, Fu W, Xing W, Li A, Chen H, Han H, et al. Combination therapy with molecular hydrogen and hyperoxia in a murine model of polymicrobial sepsis. Shock. 2012;38: 656-63.

臨床試験の結果もあります。
論文題名:水素ガス吸入は心停止後症候群患者の酸化ストレスを緩和する。
学術誌:Journal of Clinical Biochemistry and Nutrition
Tamura, T.他
要約の一部:心肺停止後蘇生の患者は、目標温度管理で治療されました。 水素ガスの吸入(酸素を含む2%水素)は、入院時に18時間なされました。敗血症患者では、酸化ストレスは変化しませんでしたが、サイトカインレベルは減少しました。

その他、水素をあらかじめ投与しておくと、サイトカインストームが抑制できるという報告もあり、この場合は、事前に水素ガスを吸入しておくとサイトカインストームの予防につながる可能性があります。
Iketani M, Ohshiro J, Urushibara T, Takahashi M, Arai T, Kawaguchi H, et al. chiryoPreadministration of Hydrogen-Rich Water Protects Against Lipopolysaccharide-Induced Sepsis and Attenuates Liver Injury. Shock. 2017;48:85-93.

(注:水素ガス発生装置はすでに数社から販売されていますが、ほとんど水素が発生しない装置や発生水素量が少ないものがありますので、水素ガス発生装置という名前だけで飛びつかないようにお願いします。注意推奨される商品を知りたい方は、このブログの「問い合わせ」から個人的にお問い合わせください。)

 

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新型コロナウイルス肺炎へ水素ガス治療を行ったのは中国の英雄(2020.5.8)
新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その3)

 

水素ガス治療の治験の責任医師を務めたのは、中国国家衛生健康委員会の「ハイレベル専門家チーム」のトップに任命された鐘南山(Zhong Nan-shan)先生です。鐘南山先生は、SARSの発見者として知られています。

 

 

 

(資料3-1)https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/03/post-92734_1.php
(資料3-2)https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/03/post-92734_2.php

 

2003年にSARS(重症急性呼吸器症候群)が猛威を振るった際、中国の公衆衛生当局と政府高官は国民の信頼を失った一方で、SARSウイルスの発見者の鐘先生の誠実さは、国民の英雄として称賛を浴びました。中国人では知らない人はいない有名人だそうです。
このたび、鐘南山先生は、武漢市において10日間で建設された火神山医院の院長となり、新型コロナウイルス肺炎の治療だけでなく、いち早く学術論論文を発表して、新型コロナウイルスの感染者の特徴をもっとも早く世界に発信しました(N Eng J Med 2020;382:1708-1720 資料3-3)。
鐘先生は、水素ガス吸入治療の結果について、ヨーロッパの呼吸器学会の学術誌(European Respiratory Journal)に以下のように紹介しています(資料3-4)。
「Covid-19の最も明確な特徴は、細気管支と肺胞で粘液が驚異的に多いことです。気道を加湿し、ムチン分泌の抑制を標的とする療法は、臨床症状の改善に役立つ可能性があります。気道の通気が有意に改善したことと安全性を考慮して、水の電気分解により生成される水素と酸素の混合ガスの吸入が臨床現場で適用されています。水素/酸素混合ガスの吸入により、予備的調査でCovid-19のほとんどの患者の呼吸困難が大幅に改善されたため、Covid-19の診断と管理に関する最新の勧告で承認されています。」

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中国では水素治療が標準治療として国家的に推奨(2020.5.8)
新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その2)

 

中国では、水素治療の治験(公的承認をえるための臨床試験)が2020年2月から開始されました。その治験は、国際的標準に基づいたプロトコールで行われ、英文でも公表されています(登録番号CTR2000029739)。この治験の責任医師は、中国国家衛生健康委員会の「ハイレベル専門家チーム」のトップに任命された鐘南山(Zhong Nan-shan)医師です。鐘南山先生については、次回のその3で紹介します。また、水素ガス吸入治療については、その他の治験も国際的標準にそって進行中です(ChiCTR2000030258)。
1ヶ月間で、武漢市を中心に1500人の新型コロナウイルス肺炎患者に使用され、胸の痛み、呼吸困難、息切れ、咳、痰、肺炎の重篤化で有効性が認められ、重症のリスクを軽減し、入院期間を短縮し、肺線維症を改善しました。この水素発生装置は、肺機能改善治療を適用とした医療器具として薬事承認されています(資料2-1)。

2020年3月3日、国民健康委員会が公表した「新コロナウイルス肺炎診断・治療プログラム(第7版)」Diagnosis and Treatment Protocol for Novel Coronavirus Pneumonia (Trial Version 7)では、治療方法として水素治療があげられています。中国語は(資料2−2の2頁目)、chiryo英文は(資料2-3の8頁目)。
日本医師会のホームページでも日本語訳が紹介されています(資料2-4の6~7頁目)。
新型コロナウイルス肺炎診断・治療プログラム(第7版)の「9.治療」部分の日本語訳は以下のようです。

9.治療
(1)一般治療における酸素療法対策「水素と酸素の混合吸入ガス(H2 / O2:66.6%/ 33.3%)による条件付き治療」を追加。

(2)抗ウイルス療法。
「ロピナビル/リトナビル関連の下痢、吐き気、嘔吐、肝機能障害およびその他の副作用」を削除し、「上記の薬物の副作用、禁忌および他の薬物との相互作用に注意を払う」に置き換えます。 「妊娠中の女性の治療では、妊娠週数を考慮し、胎児への影響が最も少ない薬を選択し、治療前に妊娠を終了するかどうかを通知し、情報を提供する必要があります。」

(3)重篤かつ重大な症例の治療。
1.病理学的気道内の粘液および粘液栓の形成によると、換気を改善するために、侵襲的な機械的換気が増加します。
2.「体外膜肺酸素化(ECMO)関連指標」を増やします:①FiO2> 90%の場合、酸素化インデックスは80mmHg未満であり、3〜4時間以上持続します。
3.循環サポートの強調は、「非侵襲的または侵襲的な血行動態モニタリングの場合、治療プロセスでは、過剰および不足を回避するための輸液バランス戦略に注意を払う」ことを強調しています。
4.「腎不全と腎代替療法」を追加:腎機能障害の原因を見つけることに加えて、重度の腎不全患者は継続的な腎代替療法(CRRT)を選択し、治療の適応を示すことができます。
5.サイトカインストームの重症で重篤な患者の場合、炎症性因子を排除するために、「サイトカインストーム」をブロックし、「血液浄化治療」を増やします。
6.免疫療法のために「トシリズマブ」を追加します。適応症は、「広範な肺病変と重篤な患者、および検査室で検出されたIL-6レベルの上昇を伴う人々」です。具体的な用法・用量を記載し、アレルギー反応に注意すること結核などの活動性感染症の方は禁止します。
7.他の治療法では、「重度および重度の症例の小児に適切なガンマグロブリンの静脈内注入。重度または非常に重度の妊娠の患者は積極的に妊娠を終了すべきであり、帝王切開が最初の選択肢です。」

(4)伝統的な中国医学の治療は、腹部の膨満または便秘または不十分な便を伴う重度および重度の機械的換気の場合、ならびにマンマシンが同期していない場合の伝統的な漢方薬の使用を増やしました。

さらに中国政府は、全土の医療機関に対し、水素を使うようにと通達を発しているそうです(資料2-5)。

その1で、新型コロナウイルスが怖い理由を述べましたが、水素ガス吸入治療によって、胸の痛みの緩和をはじめとする大幅な改善が臨床試験によって認められました。

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新型コロナウイルスは、怖いか?怖くないか?(2020.5.8)
新型コロナウイルスへの対策としての水素の利用(その1)

 

新型コロナウイルス肺炎の改善に、水素ガス吸入法が有効であることが分かってきました。このブログでは、科学的知見に基づいて、水素ガス吸入法の役割について解説したいと思います。いくつかにわけて記すことにして、ここは、その1です。
新型コロナウイルスによる急激な重症化の原因は、(1)免疫の暴走(サイトカインストーム(2)肺の水浸し状態(3)血栓の出現 です。

Q:新型コロナウイルスの感染症は、多くの人に恐怖を与えています。実際、怖い病気なのでしょうか?それほど怖くはないのでしょうか?

A1:感染自体は怖くない。
最近の複数の抗体検査やPCR検査によれば、国内外で、3-6%の一般の健康な方がすでに感染したことが推定されています。これらの結果は、国内外で感染が確認された人数の何十倍(あるいは何百倍)もの人がすでに感染して健康なまま生活していた可能性を示唆しています。ghost
健康な感染者が感染を広げているので、従来にない厄介なウイルスです。しかし、ほとんどの感染者は、無症状で健康に生活できており、新型コロナウイルスの感染自体は、統計的には、怖くはないと考えられます。
ノーベル賞受賞者の本庶佑先生も「死ななければ感染は怖くない」と発信しておられます。
http://www.hosp.keio.ac.jp/oshirase/important/detail/40185/
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020043090070748.html
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202005/0013317630.shtml
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020042100822&g=int

A2:急激な悪化が怖い。
新型コロナウイルスによる怖さは、多くの医師が今まで経験したことのない急激な症状の悪化です。発症から死去まで平均8-9日間という速さです。
また、その間の症状が厳しいことです。胸がガラスの破片を飲んだかのように痛いと例えられます。
https://www.cnn.co.jp/world/35151165.html
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200504-00000022-cnippou-kr(PDF)

 

原因は?
この症状は、以下の原因によることがわかってきました。
(1)免疫の暴走(サイトカインストーム)
サイトカイン炎症を起こすサイトカインが急激に増加し、活性酸素を放出し肺が破壊されます。

 

(2)肺の水浸し状態
 SARSや他の肺炎と新型コロナ肺炎が異なるのは、肺が水浸し状態になって、肺の水浸し水に溺れた状態になり、呼吸ができなくなることです。

 

(3)血栓の出現
 血栓ができやすくなり、脳梗塞、心筋梗塞によって急死し、子供では川崎病のような症状を表します。

 

これらの症状は、新型コロナウイルス自体が引き起こす症状ではなく、新型コロナウイルスが感染したことによって、私たちの体が反応した結果です。急激な重症化を抑制できれば、多くの患者を救えるはずですし、医療崩壊の阻止にも貢献できるはずです。
これらの新型コロナウイルスの特徴的な症状を克服できれば、「新型コロナウイルス感染は怖くない」といえるのではないでしょうか?
水素ガスがこのような症状を改善する効果とその可能性とそのメカニズムをこれから紹介します。

(注:水素ガス発生装置はすでに数社から販売されていますが、ほとんど水素が発生しない装置や発生水素量が少ないものがありますので、水素ガス発生装置という名前だけで飛びつかないようにお願いします。注意
推奨される商品を知りたい方は、このブログの「問い合わせ」から個人的にお問い合わせください。)

 

 

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水素医学の国際的な状況:2017年8月から2018年秋までの状況(2019.2.20)
水素医学発展の発端となるNature Medicine(2007年)の論文は、2019年2月20日現在で、Google Schalarによると引用数は1,394となっています。最近は、10年以上も前の原著論文を引用せずに、最近の総説を引用することが多くなっているので、水素医学全体の論文数は、これ以上になると推定されます。2018年の引用数は、164件でしたので、依然として水素医学の発展がみとめられます。

2017年9月には、Nature Medicine出版10周年記念国際会議 (The Molecular Hydrogen 10th Year Anniversary Conference, Guangzhou)が、中国の広州(Guangzhou)で開催されました。講演者の参加国は、日本、中国(台湾)、韓国、米国、独国、ハンガリー、スロバキアの7カ国(+1地域=台湾)で、参加者は約250名でした。
その後、12月には広東州の仏山市(Foshan)で、水素燃料エネルギーと水素医学の国際会議が同じ会場で同時に開催されました。
2018年5月には大連(Dalian)で、ノーベル賞受賞者の3名を招いて、BIT’s 9th Anniverary World DNA Day-2018が開催され、そのサテライトシンポジウムとして、水素医学シンポジウムが開かれました。2014年のノーベル賞受賞者Edvard I Moser教授は、基調講演で将来の期待される分野として、水素医学を挙げられました。
2018年5月にはスロバキアのSmolenice Castleで開催された5th European Section meeting of the International Academy of Cardiovascular Sciences は、17カ国からの参加者で、その中のセクションとして水素医学が設けられました。この学会報告をCanadian Journal of Physiology & Pharmacologyの特別号として発刊される予定です。
7月には韓国のSeoulで、韓国水素水標準化委員会(Korean Association of Hydrogen Water Standardization)国際会議が開催されました。
これらの国際会議で海外から発表された結果として、注目すべきは、中国における水素農業の推進(Wenbiao Shen)、糖尿病への水素水の効果(Shucun Qin)、水素水による認知症の改善効果(Kyu Jae Lee)、水素の直接作用としての某酵素の活性化 (Xue-mei Ma)、酸化還元電位と水素電極の測定結果の違い(Gae Ho Lee)などが挙げられます。
そのほか、中国の広東州の浮雲市(Yunfu)では、Foshan市と共同で、水素産業をすすめており、水素エネルギーと水素医学、水素農業を市の方策として進めるための、水素研究所と宿泊施設を建設しています。Yunfu市では、水素燃料バスが市内を運行しています。私も水素燃料エネルギーバスに乗車してきました。
韓国では、水素ヒーリングスパ(光陽市Gwangyang)や水素カフェ(天安市Cheonan)をつくり、リゾート施設として利用するだけでなく、認知症やアトピーの治療に用いていています。
2017年9月には、5回目の国際水素標準化委員会(IHSA:International Hydrogen Standards Association)会議が開かれ、水素水および関連商品の国際基準が定められ公表されました。詳細はHPをご覧下さい(http://www.intlhsa.org)(https://jhypa.org/水素の測定に関する定義と標準、および認証/)。
内容の要約は以下のようです。
「消費者が実際に分子状水素を摂取するのは、商品となります。消費者が手に取る商品に水素が適量含まれていなければ、分子状水素の効果は期待できません。関連商品の信用を担保することが、分子状水素普及の第一歩となります。認証マークの有無によって、消費者は、分子状水素が適切な量を含んでいることがわかり、安心して摂取することができるようになります。
基準とするのは、国際水素標準化委員会IHSA(International Hydrogen Standards Association)の推奨です。
IHSAは、分子状水素医学の国際的権威者5名が中心メンバーとなり、現在までの医学研究を基に、最低限の基準を分子状水素関連商品として推奨する基準を決定しました。
IHSA推奨の要約は以下のようです。
(1)分子状水素含量と濃度をそれぞれmgとmg/Lと記載すること、
(2)1日の最低摂取量として、0.5mgとし、必要容量も商品に記載すること(例えば、0.5mg/Lの分子状水素水なら1リットルの摂取を推奨と記載する)、
(3)1日の摂取量としては、1リットルを超えない量を基本とすること、
(4)分子状水素測定は、ガスクロマトグラフィーを第一義とし、溶存水素電極を用いることとし、酸化還元電位(ORP)は採用しないこと、
(5)pHは、ほぼ中性(pH=6.0−9.5)とすること、
(6)不純物は水質基準に準じて、それ以下とすること、
(7)酸性またはアルカリ性の溶液の場合は、摂取量として500mLを超えないこととする(結果的に濃度としては、1mg/L以上とする)、
(8)分子状水素水以外の製品は、以上の基準に準ずることとする。」

また、2017年12月には、国際水素医学生物学会(International society for hydrogen biomedicine)が設立された。会長は、Shucun Qin教授(Qilu Medical University of Shandong China)、第一回の年会は、中国の北京で開催され、第二回は2019年5月24日25日韓国のソウル、2020年5月16日17日には第三回の年会を日本の横浜みなとみらいで開催の予定です。

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水素医学の1年間の発展 2017.8-2018.8(2019.2.20)
この約1年間に発表された学術論文
水素医学の学術論文は、近年、年間100報以上が発表されています。全部は紹介できませんが、2017年8月–2018年8月における水素健康医学の進展について、発表された主な学術論文を紹介します。新たな視点がいくつも導入され、水素の効果の奥深さがさらに明らかになりました。また、病気の人に対する効果だけではなく、健常人に対する効果も発表されています。

(1)臨床試験の報告
臨床試験の結果として、脳梗塞患者[1]と心筋梗塞患者[2]への水素ガスの吸入効果が報告された。脳梗塞患者への水素ガスの効果は、すでに薬事承認された薬剤との比較であり、水素ガスの有効性は優れていることが証明された[1]。また、血液透析液に水素を含ませると透析患者の生存期間が長くなることが示された[3]。
認知症の前段階である軽度認知障害者(MCI: mild cognitive impairment)が、水素水(1.2mg/L)を1日平均300 mL、1年間飲むことによって改善の傾向があり、APOE4遺伝子保因者では、顕著な改善効果が有意に認められた[4]。また、アルツハイマー病患者に水素ガス(3%)を吸入させることによってさせることによって、5か月で顕著な改善が認められた[5]。

(2)健常人に対する効果:疲労への効果
従来、動物実験でも臨床試験でも、水素ガスや水素水は病気の改善や予防の研究が主であった。この1年間で健常人に対する効果が相次いで報告された。まず、一般の生活において健常人が高濃度水素水を飲むことによって、疲労が改善された [6] [7]。

(3) 健常人に対する効果:いわゆるダイエット効果
水素水または水素発生タブレットを飲むことにより、いわゆるダイエット効果が示された[8, 9]。

(4)農業・水産業分野の拡張
水素を用いた農業については多くの論文がだされている。本年は、出芽の促進、エチレンガスの放出抑制による果物の保存などについての論文が発表された[10, 11]。また、キノコに対する水素の効果も報告された[12] [13]。魚に対して自然免疫機能の向上が報告された[14]ので、今後は水産業への水素の応用が期待される。

(5)水素の摂取法について:入浴と水素ガスの皮下注射
水素入浴は日本ではすでに流通しているが、水素入浴の美容効果などが英文論文としてあいついで報告された[15] [16]。
また、水素ガスを皮下注射する方法が紹介されている[17]。

(6)水素の多機能性
水素の基本的な抗酸化作用であるが、培養細胞でヒドロキシルラジカルを直接減少させる作用[18]と転写因子Nrf2を活性化することによって抗酸化酵素を誘導する水素の間接的な作用が報告された [19] [20] [21]。
水素には、抗酸化作用の他に、炎症抑制作用、エネルギー代謝促進作用、細胞死抑制作用と多機能であることが明らかにされているが、さらに自食作用(Autophagy)を制御することが明らかにされた[22] [23]。また、ミトコンドリアの品質を管理するマイトファジー(mitophagy)にも関与することが報告された[24]。

(7)シグナル伝達制御と遺伝子発現制御
水素の効果は、直接作用よりも遺伝子発現制御を通じて、間接的に多面的な作用をすることが明らかにされている。
遺伝子発現制御に関しては、水素がヒストンのメチル化を促進して遺伝子発現を抑制することが報告された[25]。これは、水素医学にとって新しい概念で極めて重要な報告である。また、miRNA(microRNA)の関与も報告され[26]、ヒートショックレスポンスについても報告された[27]。
シグナル伝達制御については、Aktキナーゼを中心に進められている[28] [29] [30] [31]。

(8)今後の解決すべき課題
水素の脳を護る作用としてGhrelinホルモンを胃から放出させる作用が注目されているが、遺伝子欠損マウスを用いることによって、すべてをそれだけで説明できないことがわかり、水素の作用は単純でないことが明らかにされた[32]。
水素水を事前に投与して(preconditioning)、水素が体内になくなった以後も効果を発揮することが動物実験であきらかにされている[33]。これは、日常的に水素水を摂取することで、病気の予防につながる概念として今後の発展が期待される。

References

1. Ono H, Nishijima Y, Ohta S, Sakamoto M, Kinone K, Horikosi T, et al. Hydrogen Gas Inhalation   Treatment in Acute Cerebral Infarction: A Randomized Controlled Clinical Study on Safety and Neuroprotection. J Stroke Cerebrovasc Dis. 2017; 26: 2587-2594.

2. Katsumata Y, Sano F, Abe T, Tamura T, Fujisawa T, Shiraishi Y, et al. The Effects of Hydrogen Gas Inhalation on Adverse Left Ventricular Remodeling After Percutaneous Coronary Intervention for ST-Elevated Myocardial Infarction- First Pilot Study in Humans. Circ J. 2017; 81: 940-947.

3. Nakayama M, Itami N, Suzuki H, Hamada H, Yamamoto R, Tsunoda K, et al. Novel haemodialysis (HD) treatment employing molecular hydrogen (H2)-enriched dialysis solution improves prognosis of chronic dialysis patients: A prospective observational study. Scientific reports. 2018; 8: 254.

4. Nishimaki K, Asada T, Ohsawa I, Nakajima E, Ikejima C, Yokota T, et al. Effects of Molecular Hydrogen Assessed by an Animal Model and a Randomized Clinical Study on Mild Cognitive Impairment. Curr Alzheimer Res. 2018;15: 482-492.

5. Ono H, Nishijima Y, Sakamoto M, (—-), Ohta S. Pilot study on therapeutic inhalation of hydrogen gas for improving patients with Alzheimer’s disease assessed by cognitive subscale scores and magnetic resonance diffusion tensor imaging. Int J Alzheimers & Neuro Disorder. 2018; 1:004.

6. Mizuno K, Sasaki AT, Ebisu K, Tajima K, Kajimoto O, Nojima J, et al. Hydrogen-rich water for improvements of mood, anxiety, and autonomic nerve function in daily life. Medical gas research. 2017;7: 247-255.

7. Watanabe, K., Tsuji, S., Hiramatsu, N., Monden, T., Kajimoto, O. Effects of hydrogen-rich water on attenuating fatigue induced by daily activities or mental tasks. Jpn Pharmacol Ther. 2017; 46(4): 581-596.

8. Nakasone, Y., Oozono, J., Eriko, S., Hasumi, K, Kondo, S. Effect of Intake of Molecular Hydrogen-infused Water on the Status of Obesity in Adult Subjects –A Double-blind, Placebo-controlled, Parallel-group Study. Jpn Pharmacol Ther . 2017; 45(11): 1821-1830.

9. Korovljev D, Trivic T, Drid P, Ostojic SM. Molecular hydrogen affects body composition, metabolic profiles, and mitochondrial function in middle-aged overweight women. Ir J Med Sci. 2018;187: 85-89.

10. Su, J., Zhang, Y., Nie, Y., (…), Du, Y., Shen, W. Hydrogen-induced osmotic tolerance is associated with nitric oxide-mediated proline accumulation and reestablishment of redox balance in alfalfa seedlings. Environmental and Experimental Botany. 2018; 147: 249-260.

11. Hu, H., Zhao, S., Li, P., Shen, W. (2018) Hydrogen gas prolongs the shelf life of kiwifruit by decreasing ethylene biosynthesis. Postharvest Biology and Technology. 2018; 135, 123-130.

12. Chen H, Zhang J, Hao H, Feng Z, Chen M, Wang H, et al. Hydrogen-rich water increases postharvest quality by enhancing antioxidant capacity in Hypsizygus marmoreus. AMB Express. 2017; 7: 221.

13. Chen H, Hai H, Wang H, Wang Q, Chen M, Feng Z, et al. Hydrogen-rich water mediates redox regulation of the antioxidant system, mycelial regeneration and fruiting body development in Hypsizygus marmoreus. Fungal Biol. 2018; 122: 310-321.

14. Hu Z, Wu B, Meng F, Zhou Z, Lu H, Zhao H. Impact of molecular hydrogen treatments on the innate immune activity and survival of zebrafish (Danio rerio) challenged with Aeromonas hydrophila. Fish Shellfish Immunol. 2017; 67: 554-560.

15. Tanaka Y, Saitoh Y, Miwa N. Electrolytically generated hydrogen warm water cleanses the keratin-plug-clogged hair-pores and promotes the capillary blood-streams, more markedly than normal warm water does. Medical gas research. 2018; 8: 12-18.

16. Zhu Q, Wu Y, Li Y, Chen Z, Wang L, Xiong H, et al. Positive effects of hydrogen-water bathing in patients of psoriasis and parapsoriasis en plaques. Scientific reports. 2018; 8: 8051.

17. Zhang X, Liu J, Jin K, Xu H, Wang C, Zhang Z, et al. Subcutaneous injection of hydrogen gas is a novel effective treatment for type 2 diabetes. J Diabetes Investig. 2018; 9: 83-90.

18. Yu J, Yu Q, Liu Y, Zhang R, Xue L. Hydrogen gas alleviates oxygen toxicity by reducing hydroxyl radical levels in PC12 cells. PloS one. 2017;12: e0173645.

19. Yuan J, Wang D, Liu Y, Chen X, Zhang H, Shen F, et al. Hydrogen-rich water attenuates oxidative stress in rats with traumatic brain injury via Nrf2 pathway. J Surg Res. 2018; 228: 238-246.

20. Wang C, Liao Y, Wang S, Wang D, Wu N, Xu Q, et al. Cytoprotective effects of diosmetin against hydrogen peroxide-induced L02 cell oxidative damage via activation of the Nrf2-ARE signaling pathway. Mol Med Rep. 2018;17: 7331-7338.

21. Yu Y, Yang Y, Bian Y, Li Y, Liu L, Zhang H, et al. Hydrogen Gas Protects Against Intestinal Injury in Wild Type But Not NRF2 Knockout Mice With Severe Sepsis by Regulating HO-1 and HMGB1 Release. Shock. 2017;48: 364-370.

22. Wang H, Huo X, Chen H, Li B, Liu J, Ma W, et al. Hydrogen-Rich Saline Activated Autophagy via HIF-1alpha Pathways in Neuropathic Pain Model. Biomed Res Int. 2018; 2018: 4670834.

23. Jiang X, Niu X, Guo Q, Dong Y, Xu J, Yin N, et al. FoxO1-mediated autophagy plays an important role in the neuroprotective effects of hydrogen in a rat model of vascular dementia. Behav Brain Res. 2019;356:98-106.

24. Wu X, Li X, Liu Y, Yuan N, Li C, Kang Z, et al. Hydrogen exerts neuroprotective effects on OGD/R damaged neurons in rat hippocampal by protecting mitochondrial function via regulating mitophagy mediated by PINK1/Parkin signaling pathway. Brain Res. 2018;1698:89-98.

25. Sobue S, Inoue C, Hori F, Qiao S, Murate T, Ichihara M. Molecular hydrogen modulates gene expression via histone modification and induces the mitochondrial unfolded protein response. Biochem Biophys Res Commun. 2017;493: 318-324.

26. Wang X, Wang J. High-content hydrogen water-induced downregulation of miR-136 alleviates non-alcoholic fatty liver disease by regulating Nrf2 via targeting MEG3. Biol Chem. 2018; 399: 397-406.

27. Nishiwaki H, Ito M, Negishi S, Sobue S, Ichihara M, Ohno K. Molecular hydrogen upregulates heat shock response and collagen biosynthesis, and downregulates cell cycles: meta-analyses of gene expression profiles. Free radical research. 2018; 52: 434-445.

28. Wu W, Liu BH, Xie CL, Xia XD, Zhang YM. Neuroprotective effects of N-acetyl cysteine on primary hippocampus neurons against hydrogen peroxide-induced injury are mediated via inhibition of mitogen-activated protein kinases signal transduction and antioxidative action. Mol Med Rep. 2018; 17: 6647-6654.

29. Chen K, Sun Y, Diao Y, Zhang T, Dong W. Hydrogen-rich solution attenuates myocardial injury caused by cardiopulmonary bypass in rats via the Janus-activated kinase 2/signal transducer and activator of transcription 3 signaling pathway. Oncol Lett. 2018; 16: 167-178.

30. Lee J, Yang G, Kim YJ, Tran QH, Choe W, Kang I, et al. Hydrogen-rich medium protects mouse embryonic fibroblasts from oxidative stress by activating LKB1-AMPK-FoxO1 signal pathway. Biochem Biophys Res Commun. 2017; 491: 733-39.

31. Zhang B, Zhao Z, Meng X, Chen H, Fu G, Xie K. Hydrogen ameliorates oxidative stress via PI3K-Akt signaling pathway in UVB-induced HaCaT cells. Int J Mol Med. 2018; 41: 3653-3661.

32. Yoshii Y, Inoue T, Uemura Y, Iwasaki Y, Yada T, Nakabeppu Y, et al. Complexity of Stomach-Brain Interaction Induced by Molecular Hydrogen in Parkinson’s Disease Model Mice. Neurochem Res. 2017;42: 2658-2665.

33. Iketani M, Ohshiro J, Urushibara T, Takahashi M, Arai T, Kawaguchi H, et al. Preadministration of Hydrogen-Rich Water Protects Against Lipopolysaccharide-Induced Sepsis and Attenuates Liver Injury. Shock. 2017;48: 85-93.

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水素医療、大きく一歩前進:パーキンソン病患者への水素水の投与(2016.12.20)
心肺停止や脳梗塞などの急性の病気には、水素ガスの吸入が有効であるとする研究が進められて、厚生労働省の先進医療Bにも承認されました(参照)。
慢性の病気には、安全で安価で日常的に摂取する事が可能な水素水の飲用が適していると、考えています。
すでに、パーキンソン病の水素水の飲用治療のパイロット研究結果は、有効性ありと2013年に報告されました。
もっとも信頼できる医療研究としては、研究方法など、すべてを詳細に事前に発表する事が求められています。途中や事後にごまかす事ができないようにするためです。
パーキンソン病の水素治療法は事前に、BioMed Center Neurology (BMC Neurol.) 2016;16:66. に報告されています。
14病院178人のパーキンソン病患者を対象に二重盲検試験で、72週間水素水1リットル(対象は水素を含まない水1リットル)を飲ませた効果を検討しようとする研究方法の詳細が論文として公表されています。この論文は、誰でも無料で読む事ができます。
https://bmcneurol.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12883-016-0589-0
すでに、水素水を飲ませてから80週間を終了しており、現在解析中です。
水素医学は、一歩一歩着実に前進しています。関係者の御努力に最大限の敬意を表したいと思います。結果が楽しみです。

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水素医療、大きく一歩前進:心停止後の水素吸入療法が厚生労働省の先進医療Bとして承認(2016.12.20)
水素吸入治療法が厚生労働省の先進医療Bとして、2016年11月30日に承認されました。心肺停止後の蘇生後に患者に水素ガスを吸入させ、生命を護り、さらに脳機能を護ることで、社会復帰をめざす革新的な治療法です。
先進医療とは、先進医療技術審査部会によって、有効性・安全性・必要性などが厳しく審査され承認されるものです。特に、先進医療Bは、先進医療Aよりも厳しく審査され、「医療技術の安全性、有効性等に鑑み、その実施に係り、実施環境、技術の効果等について特に重点的な観察・評価を要するものと判断されるもの」です。 先進医療は、将来的に健康保険適用の医薬品として承認されることを前提として開発段階の治療が行われるもので、水素が医薬品として認可され、実際の医療に使われる道が大きく広げられました。また、先進医療の段階でも、水素吸入以外は健康保険を使う事が可能になります。
水素ガス濃度は、安全な2%を使用し、20医療施設、360人の患者を対象とする予定で、本格的な医療研究となります。
水素医学は、一歩一歩着実に前進しています。関係者の御努力に最大限の敬意を表したいと思います。

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水素水の国際的標準(ISO)認証へ向かって(2016.10.3)
先日、中国の山東省の泰安市で行われた第三回中国水素医学生物学会の期間中、私も含め日本・中国・韓国・米国の研究者5名が中心となって水素水の国際的標準化へ向かって、International Hydrogen Standards Association (IHSA)を設立しました。ここで、世界で唯一の水素水の標準を決め、国際的な認証を得ようとするものです。中国・韓国でも水素水に関しては怪しい商品が出回ってきているので、ちゃんとした製品を国際的に標準化する必要が生じてきたからです。科学に国境はありません。
世界の製品の標準でもっとも権威と信頼がある認証は、国際標準化機構(International Organization for Standardization、略称 ISO)によるものです。ISOは、国際的な標準である国際規格を策定するための非政府組織で、スイスのジュネーヴに本部を置きます。ISOでは、ほぼ2万ある規格は、工業製品や技術から、食品安全、農業、医療までの全ての分野をカバーしています。
そこで、IHSAで水素水の標準を決め、ISOに認証していただくように働きかけます。幸いなことに5人の中心メンバーの中には、ISO認証に深く関与した経験をもつ科学者もいるので心強いかぎりです。こうすれば、ちゃんとした水素水には、ISOのマークがつくことになり、消費者も商品の選定に困ることはなくなるはずです。

中国泰山大学 水素生物医学研究所の設立(2016.10.3)
昨年、中国の山東省泰山大学には、水素医学の研究所が設置されました。産学官の共同設立です。所長の泰教授(Qin教授)は、昨年も日本に招待し、親交を深めてきました。
この研究所では、基礎医学と臨床試験が精力的におこなわれており、これからは臨床試験に力を注ぎ、1万人を対象とした水素水の臨床試験を計画しているとのことです。中国パワーには圧倒されます。
表敬訪問では大歓迎をうけ、大学としても水素医学には大きな期待を寄せているとのことで、これから、水素医学の世界の中心となっていく予感がしました。

中国の水素医学生物学会への出席(2016.10.3)
9月25日に中国の山東省泰安市で、第三回目の水素医学生物学会が開催され、招待講演をしてきました。約300名の参加で、活発な雰囲気でした。参加者の国別では、日本・韓国・米国・マレーシアです。中国を訪れる度に、中国の研究レベルの向上には驚かされます。若い研究者も着実に育っています。論文数ではとっくに中国に抜かれており、「質では日本は負けないぞ」といっても、やせ我慢をしているような気がしてしまいます。
山東省教育庁と泰安市政府が主力単位(主催という意味か?)ということで、政府が学会へも積極的にバックアップしているようです。科学には国境がないので、水素医学の創始者として高く評価され、学問が発展するのはたいへんうれしいのですが、日本の状況を考えると、少しだけ悲しくなった中国の学会参加でした。
なお、11月には韓国での水素医学のシンポジウムが開催される予定で、出席してきます。

水素医学に関する臨床論文の発表:こんなに進んでいる臨床試験(2016.3.10)
2007年に私たちが、水素医学に関する最初の論文を発表して8年(2015年6月現在)。わずか、8年間で人を対象とした水素の効果に関する臨床研究も英文論文が19報も発表されました。最初の論文から、わずか8年間で人を対象とした臨床研究がこのように次々発表されるのは、異例の速さです。現在、投稿中や論文作成中の論文もあり、今後次々と人に対する臨床試験が発表される予定です。
中部大学の市原教授らが現在までの臨床試験の発表論文をまとめました。参照していただければ幸甚です。二重盲検試験はDBとしています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4610055/
(1) 2型糖尿病(水素水)(人数30)DB
(2) メタボリックシンドローム(水素水)(人数20)
(3) 慢性腎不全(透析)(人数29)
(4) 炎症性またはミトコンドリア性筋症(水素水)(人数31)DB
(5) 放射線治療の副作用軽減(水素水)(人数49)
(6) 関節リウマチ(水素水)(人数20)
(7) 筋肉疲労と血液乳酸(水素水)(人数10)DB
(8) 圧力皮膚潰瘍(人数22)
(9) 間質性膀胱炎(人数30)DB
(10) 脳虚血(腹腔注射)(人数38)
(11) 紫外線による皮膚障害(水素ガス)(人数28)
(12) 脂質代謝異常(水素水)(人数20)
(13) 慢性B型肝炎(水素水)(人数60)DB
(14) パーキンソン病(水素水)(人数17)DB
(15) 関節リウマチ(関節注射)(人数24)DB
(16) 運動による筋障害(サプリメント)(人数36)
(17) 運動による乳酸血症(水素水)(人数52)DB
(18) 静脈流改善(水素水)(人数34)DB
(19) 脂質代謝異常(水素水)(人数68)DB

このように水素水の二重盲検臨床試験が大部分を示しますが、これから水素ガス吸引効果の臨床試験が発表される予定です。水素入浴に関しての人への効果は、まだ日本語論文だけです。
インターネット上では、水素水の効果については動物実験にとどまっていると誤解している人もいるようですが、実はこんなに研究が進んでいるのです。

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心停止後の脳へのダメージ 水素が抑制(2014.11.27)
水素ガスが心停止後の脳へのダメージを抑制することがNHKニュース日本経済新聞で報道されました。
慶応大学のプレスリリースもご覧ください。

水素健康医学の現状と今後:Nature Medicine論文発表から6年(2013.5.1)
水素の生体への効果について、私たちが研究を始めたのは2005年。最初の論文を世界で最も高名な学術誌のひとつであるNature Medicineに発表したのは、2007年。2007年の連休あげの5月8日ですから、ちょうど6年たったことになります。

発表論文集その間世界中で、水素の研究が進められ、現在は250報もの英文論文が発表されています。右図は、発表論文数と発表年の関係です。年々急激に増加していることがわかります。国内では40以上の研究機関が水素の研究を進めています。
動物実験をはじめとする研究で、水素の摂取方法は、水素ガスの吸引、水素水の飲用、水素点滴液の注射など様々です。当初は、水素には生体内酸化を抑える効果があると考えていましたが、それだけに留まらず、抗炎症作用、抗アレルギー作用、エネルギー代謝促進効果があることがわかってきました。遺伝子のスイッチをオンオフしたり、調節することもわかってきました。今までの研究を振り返ると驚くことの連続です。驚くことの連続ということは、未知の領域がどんどん広がっているということです。
現在の重要課題は、臨床試験です。動物で効果が認められても、人間では効果が認められないことが多いのですが、水素の場合は動物実験の結果はちゃんと人間でも検証されています。すでに10を超す論文が学術医学誌に発表されています。基礎の最初の論文が発表されて、わずか6年で臨床研究の論文が10も発表されるのは異例の速さです。現在は、大手企業も参画して、水素を薬として認可させる方向で進んでいます。水素医学の大きな目標は、水素を薬として認可していただき、保険も適用できるようにすることです。
救急時には水素ガスを吸わせる。慢性の病気には、水素水を飲む、または水素を体内で発生させるという方法がとられるでしょう。私たちは、臨床研究をサポートして、人を対象とした研究を進めています。この研究には倫理的に問題がないように進めることが大切です。
もうひとつの研究の方向性は、水素が効果を発揮するメカニズムをもっと明確にすることです。これが私たち基礎医学者の責務です。従来の薬は、特定の病気の特定の症状に効果があるというのが常識でしたが、水素が様々な病気に効果的というのは、常識を超えるものです。しかし、効果がありすぎて(?)、メカニズムの解明が間に合いません。しかし、詳細なメカニズムの解明によって、もっと安心して水素を摂取できるようになるでしょう。さらに、この研究によって、生命の緻密さ不思議さがもっと理解できるようになると期待しています。
もうひとつの方向性は、社会生活において水素をもっと身近なものにすることです。これは、産業界との協力なしではできません。企業は利潤がなくてはなりたちませんが、社会貢献というだけでなく、新しい世界を作り出すくらいの気概をもって当たってほしいと期待しています。
水素水だけでなく、水素発生新素材を利用することによって水素の利用は美容界へも浸透していくことでしょう。入浴剤だけでなく、新しい化粧品も発売されつつあるようです。これにも期待したいと思います。

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水素の測定結果は正しく解釈しないと弊害が大きくなる。(2013.5.1)
水素は肉眼で見ることはできませんし匂いもありません。そこで、正しく測定し、正しく解釈することが必要です。正しく測定しても正しく解釈しないと意味がありません。
しかし、水素関連商品については、関係者の科学的知識が十分でないために善意の方の中には、結果を正しく解釈できず、誤解される方がたくさん見受けられます。悪意の方は別として、善意の方で科学的知識が乏しいために正しい解釈ができず誤解してしまい騙される方の少なからずいらっしゃいます。これは困ったことです。一般の方は、普通マイクロリットルとか言われてもピンとこないのが普通ですから仕方ないと思いますが、当事者である方は知らないではすまされず、ある程度の理解が必要です。
第三者機関に測定を依頼するのはよいことですが、解釈をまちがっては何にもなりません。むしろ弊害が大きくなります。
旧島津総合分析試験センターに測定を依頼した結果で例をあげますと、
(1)(株)創◯的◯物◯学研究所の測定依頼に対する旧島津総合分析試験センターからの報告では28時間後にサプリメントの1グラムあたり、0.18μL水素ガスが発生すると報告していますが、この0.18μLという量では、1カプセルあたり、0.072μL。飽和水素水では、1mLあたり18μLの水素ガスを含みますから、この0.072μLは飽和水素水の1滴にも相当しません。なお、この量は私の測定結果とほぼ一致しています。どうも、測定容器内の水素ガス濃度が3 ~ 5 ppmと「お◯よ◯水素」のHPでも堂々と主張していることから飽和水素濃度1.6 ppm (= 1.6 mg/L)と比較して誤解して主張しているようにも感じられます。あるいは悪意の場合は、このような数字を使って善意の方を騙していることになります。
(2)(株)エ◯ジ◯◯イトでは、旧島津総合分析試験センターの測定結果として、サプリメント1グラムあたり17μL発生すると宣伝していますが、1カプセルでは、7μL程度。1カプセルから発生する水素量は飽和水素水に対応させると0.4 mLにしかなりません。しかし、宣伝に17μL発生すると自ら広告にも使っていることからしますと、17μLというと微量ではなく多くの水素が発生すると本人たちは誤解しているのではないかと推察いたします。あるいは悪意の場合は、このような数字を使って善意の方を騙していることになります。
(3) 水素サプリメント「◯ヴィ」の水素分子含有量として、旧島津総合分析試験センターの測定結果として、150,000 ppm(100万分の15万の体積)が検出されたとHPに載せています。全体の体積がわからないので発生水素量は計算できないのですが、前と同じ測定方法だと仮定すると体積18 mLの100万分の15万で、2.7 mLの水素ガスが発生していることになります(この計算結果には仮定が入っています)。これでも、前の測定と同じように1グラムあたりの結果だとすると、1カプセルでは飽和水素水に換算すると60 mLにしかなりません。一般に考えれば、水素水としては合格品としては微妙でしょう。
以上のような現状は、測定結果は同じでも、測定を依頼した人が報告された結果を正しく理解できず(あるいは悪意をもって正しい解釈をせず)、「0.18μL水素が発生した」「他社製品よりも100倍も多く17μLも発生した」「150,000 ppmも検出できた」などと、本来ですと「ほとんどない」「極微量」「非常に少ない」と解釈されるべきところ、水素が発生している!!と解釈しているようです。水素が発生しているかどうかではなく、どれだけ発生しているかが大切なのです。なお、この第三者機関の測定結果と私の測定結果は一致しています。
「長時間(実験では167時間以上)水素が発生し続けます。「お◯よ◯水素」の水素吸蔵サンゴカルシウムから長時間にわたり継続的に発生している水素を何故、 非科学的と断定されるのでしょうか。」などとHPに書かれていますが、長時間発生するかどうかではなく、どのくらいの量(重さでも体積でも)発生するかが問題なのです。量を考慮しない議論こそ、非科学的と言えるでしょう。
消費者の方々は、騙されないように注意しましょう。

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水素の測定法(2013.4.16)
ガスクロマトグラフィーと水素電極の違い
水素(分子状水素、または水素分子、化学式はH2)の測定法には、主に2つの方法があります。ひとつは、ガスクロマトグラフィーという方法で、水素ガスを測定します。もう一つは、水素電極という方法で、水に溶けている分子状水素(溶存水素)を測定します。
ガスクロマトグラフィーは非常に感度がよく空気中に100万分の1(気体でいう1 ppm)くらいの分子状水素があれば検出可能です。また、気体の中に不純物がはいっていても、水素ガスと不純物を分離して測定するので、不純物と区別して水素だけを測定することができます。分子状水素測定のもっとも優れた方法と言えるでしょう。
水素電極は、溶液に溶けた分子状水素(溶存水素)を測定します。ただし、水素電極は、分子状水素の他に硫化水素(H2S)なども検出してしまうので、不純物があると正確には分子状水素の量だけを測定することはできないことになります。様々なイオンがあると少しですが値が異なってきます。温度が変わると少し値がかわります。また、水溶液を撹拌している場合と静置している場合にはやや値が異なってきます。特に隔膜型ポーラログラフ電極式の場合は水溶液を撹拌し続けなくてはなりません。撹拌すると水素が抜け出てしまうので、抜け出る前の値を外挿しなくてはなりません。水素水に溶けている分子状水素を測定するには便利なよい方法なのですが、溶液で0.02 ppm程度以上の溶存水素がないと測定できません。市販されている合格品の水素水では、0.02 ppm以下ということはないので、普通の水素水の溶存分子状水素の測定には、水素電極が便利です。
つまり、ガスクロマトグラフィーの方が不純物の寄与を除くことができるし、感度の点から言っても優れています。水素水測定には、一般には水素電極で十分です。
(その他、酸化還元電位やメチレンブルーを使う方法がありますが、これは簡易型と言うべきで、別の機会に説明します。)

水素水の分子状水素をガスクロマトグラフィーで測定する。
ここで、疑問がでてくるかもしれません。ガスクロマトグラフィーは、水素ガスを測定するのだから、水素水に溶けている分子状水素は測定できないのではないかという疑問です。素直に考えれば、サプリメントから発生する分子状水素は水に溶けてしまうのですから、水素電極で測定したほうがいいと思えるかもしれません。ある程度の分子状水素がすぐに発生してくれるなら、水素電極で測ってもよいのですが、長時間かかって分子状水素が発生する場合や、発生量が極々微量の場合は水素電極では測定できません。
水溶液に溶けている極々微量の分子状水素は以下のようにして測ることが可能です。この方法は、私たちがNature Medicineの掲載した水素の最初の論文でも使った方法です。
下の図を見てください。Aは、1気圧下で500 mLの液層(水素水)と500 mLの気相(水素ガス)があった場合です。気相では、500 mLのガスがあり、水素水では飽和水素水ができて、濃度では1.6 ppm(1.6 mg/L)となります。これは、ガスに換算すると約9 mL分の水素ガスです。つまり、1気圧下では液層と気相に占められる水素ガスの量は、9:500となり、ほとんど98%は気相にくることになります。
では、下の図のBのように500 mLの飽和水素水があって、それに500 mLの空気をいれた場合はどうなるでしょう。しだいに、Cのように8.8 mL分の分子状水素は気相にくることになり、0.2mL分の水素ガスに換算される分子状水素が液体に残ります。つまり、このような気相の水素ガスをガスクロマトグラフィーで測定することによって、水素水にあったはずの分子状水素も測定できることになります。
水素水を飲んだ後の血液中の水素の量をこのようにして測ることができます。また、極々微量の分子状水素しか発生しない場合も測定可能となります。
ただし、水素濃度が高いと水素ガスを希釈して測定することになるので、希釈する際に生じる誤差がでるかもしれません。純品の水素ガスですと1万倍にも希釈して測定することになります。ちゃんと水素ガスを発生するサプリから発生する水素を測定するときは、数千倍に希釈して測定します。
水素の測定法

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私の研究成果と関係ない項目に、「プラズマ水素」も加えました。(2013.4.3)
「プラズマ水素って何ですか?」との質問をいただきました。
太陽の表面温度は、6000度Cくらいです。そこでは、私たちが生きている環境とは全く異なる現象が生じます。例えば、水素分子は、H2からH+とH-のプラスとマイナスのイオンが生じ共存します。このプラスイオンとマイナスイオンと気体が共存する状態を「プラズマ状態」といいます。この現象は、6000度Cまでにならなくても、2000度C程度でも生じるようです。しかし、このような高温の状態は私たちが生きている普通の状態とは全く異なり、水素のプラズマ状態は体温の体内や水溶液中の環境では生じ得ないのは明らかです。
そこで、このHPの表紙の注意事項に「プラズマ水素」も私の研究成果とは無関係であることを明記しました。このHPであつかう水素とその内容は、私たちが生きている普通の環境下で生じる分子状水素(または、水素分子、化学式ではH2です)のことで、科学的・医学的な検証を経た科学的な知識です。
消費者の方は、注意しましょう。

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第3回分子状水素医学シンポジウムの開催(2013.1.28)

2月9日10日の両日、第三回分子状水素医学シンポジウムが開催されます。このシンポジウムは水素医学に関する学術的な講演会です。
http://www.medi-h2.com
特別講演、基調講演、教育講演、ミニシンポジウムと一般演題17と充実した内容です。今回は事前参加登録が必要です。この会は、マイナス水素イオン、プラズマ水素、活性水素、水素吸蔵サンゴ 等とは、無関係です。

麻酔薬の副作用を水素が軽減(2013.1.28)

最近、待ち望んでいた論文が発表されました。研究内容は事前に知っていたので、心待ちにしていた発表でした。防衛医科大の麻酔科からの論文で、麻酔薬の小児に対する副作用を水素が軽減するというものです。全身麻酔ガスとして使われているセボフルランは、小児に対して副作用があり注意が喚起されていました。水素を使う事により、全身麻酔も安心して使えるようにしたいものです。
内容は、イアンターネットで日本語でも読めます。
http://www.maruishi-pharm.co.jp/med/society_guidance_ane/news_pdf/s22.pdf#search=’セボフルラン+水素
論文は、
Coadministration of hydrogen gas as part of the carrier gas mixture suppresses neuronal apoptosis and subsequent behavioral deficits caused by neonatal exposure to sevoflurane in mice.
Yonamine R, Satoh Y, Kodama M, Araki Y, Kazama T.(防衛医科大学麻酔科)
Anesthesiology. 2013 Jan;118(1):105-13.

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第16回日本医療ガス学会で、水素ガスの効果について講演(2013.1.28)

第16回日本医療ガス学会(2012年11月17日:東京ステーションコンファレンス)で、「水素の臨床応用」という題目で、水素の臨床応用へのプロセスを中心に最近の進歩について、某大学の循環器内科の先生からの講演がありました。この講演は、ガスのトップメーカーの大陽日酸株式会社の共催です。医学会で、このような講演が次々行われる事で、医学会における水素医学の認知も広くなっています。

水素治療による心肺停止後の効果(2012.10.22)
慶應義塾大学の救命救急と循環器内科との共同研究成果を米国心臓病学会誌に発表しました。それを受けて、2012年10月22日に経済産業新聞に大きくとりあげられました。
救急隊が搬送した全ての心肺停止患者は、年々増加傾向で、H22年は123,060人です。心肺停止した患者には、心臓マッサージしたりAEDを使ったりしますが、蘇生した場合でも脳や心臓などに障害が出やすく、後遺症に悩む人も多いのが現状です。ラットを心臓の鼓動をとめ肺の呼吸も停止させ、心臓マッサ—ジにより鼓動を再開させ、人工呼吸器で呼吸を始めました。そのときに、水素ガスを吸わせたのです。すると、死亡率が劇的に減少し、後遺症の脳や心臓の機能低下が抑えられました。
この実験結果を見た時には、効果がありすぎて、驚きました。水素の効果を調べる実験をするといつものことですが、効果がありすぎて、驚いてしまいます。この研究成果は、今年の、日本Shock学会の学会長賞を受賞しました。
この動物実験の結果をふまえて、臨床試験をはじめる準備にはいりました。
水素の効果についての論文はすでに200報を超えていますが、この論文もインパクトがある成果でした。水素を医療に実用化するまで、がんばるつもりです。
日経産業新聞

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「水素の効果」の特許が成立しました(2012.10.9)

発明名:生体内の有害な活性酸素及び/又はフリーラジカル除去剤(特許出願2007-531053)
出願人:太田成男(単独)
発明者:太田成男、大澤郁朗
出願日:平成17年8月19日(2005.8.19)
この特許が成立するのに、7年かかりました。今回は、早期審査を申請したので、これでも早く結果がでたほうです。この特許は、2005年に大学のTLO(Technology Licensing Organization[技術移転機関]の略称)から、特許出願してもらおうと申請したのですが、大学の発明委員会では「こういうものは、特許にならない。」という冷たい反応で、あえなく却下!「個人でなら、ご自由に!」との判定結果になったものです。そのため、個人名で特許出願することにしました。当時は、水素が顕著な効果を発揮すると言っても、とても信じられなかったのでしょう。7年前の「特許出願却下」という反応は、私たちの研究成果は当時の常識を覆す結果だったことを意味しています。今でこそ、水素の効果は注目されるようになりましたが、この間の苦労を物語っているエピソードです。

分子状水素医学シンポジウム(2012.2.20)

2月11日に北里大学白金キャンパスにて、第二回分子状水素医学シンポジウムが開催されました。
朝早くから夜遅くまで約150人が参加し、大盛況でした。なにより、非常にレベルの高い学術的な発表ばかりで、最新の知識をえることができました。北里大学の小林弘祐教授をはじめとする事務局の方々には大感謝です。
昨年は名古屋大学で第一回分子状水素医学シンポジウムが開催されましたが、今年度からは研究会として通年の組織とすることが決まりました。来年は、東京都健康長寿医療センターの大澤郁朗先生の主催により同時期に第3回分子状水素医学シンポジウムが開催されます。

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第二回分子状水素医学研究シンポジウム開催のお知らせ(2011.12.05)

今年は,名古屋大学で「第一回分子状水素医学研究シンポジウム」が開催されましたが、来年(2012年)は、2月11日に東京都港区の北里大学で開催されます。興味のある方は、日程を空けておいてください。詳細は、後日紹介します。

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水素医学の現状:臨床試験が進んでいます。(2011.12.05)

水素は、様々な動物の病気において、めざましい効果をあげています。すでに、世界中から英文の原著論文が130以上も発表されています。

原著論文とは解説ではなく自分自身の実験結果に基づき、新しい結果を含む論文です。
水素医学の次のステップは、水素が効果を発揮するメカニズムを解明することと、人に適用できるかどうかを調べることです。人を対象にした研究を臨床試験といいます。
すでに、最近になって、3つの臨床試験の結果が発表されています。
(1)ミトコンドリア病に対する効果
(2)脳梗塞に対する効果
(3)放射線治療の副作用に対する効果です。
大学病院で本格的に臨床試験をはじめる時には、厳しい審査を受けます。専門家以外から見ても、妥当な方法で研究を進めていることを内外に理解していただくことが必要です。とくに、患者さんに迷惑をかけてはいけないので、倫理的に問題がないかを様々な方面から検討することになります。現在、どのような方法で臨床試験を行っているかは、UMINからインターネットで公開されています。UMINはUniversity Hospital Medical Information Networkの略語です。
UMINに登録されている水素の臨床試験は3件あり、詳しい内容を誰でも見ることができます。
(1)軽度認知障害を有する者に対する高濃度水素溶解精製水のランダム化比較試験(筑波大学)
(2)脳梗塞の水素治療(防衛医科大学)
(3)急性心筋梗塞患者への経皮的冠動脈形成術施行時における水素ガス吸入の安全性と有効性の検討(慶應義塾大学)
さらに、順天堂大学ではホームページで、パーキンソン病への臨床試験について公開しています。
臨床試験の最終的な結果をえるためには長い時間がかかりますが、その結果に期待したいものです。

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水素水によるミトコンドリア病改善の論文が発表(2011.10.07)

ミトコンドリア病は一昨年に特定疾患に認定された難病です。ミトコンドリアは私たちに必要な大切な細胞小器官ですので、ミトコンドリアでエネルギーが作られなくなるといろいろな面で症状がでてきます。私は21年前にミトコンドリア病のなかのメラスという病型の原因遺伝子を決定しました。私の研究成果が朝日新聞・読売新聞などの全国紙に大きくニュースとして掲載されたのは、初めてでした。原因はわかったのですが、まだ病気は治せません。その後、なんとか少しでも改善できる治療薬が見つからないかとミトコンドリア病についての研究を続けています。このような難病の患者さんは全国で1000人くらいなので、新薬ができても利益にならないため、製薬会社では新薬の開発が難しい状況です。このような難病には大学や公的研究所の研究者が努力しなくてはならないのだと思います。
10月3日についに、水素水がミトコンドリア病の改善に効果があることを示唆する論文が、Medical Gas Research(医学ガス研究)に発表されました。名古屋大学、愛知医科大学などの共同研究です。まだまだ、不十分な面はあるのですが、水素水が病気の改善に寄与できることを示したたいへん重要な論文です。以前から、もうすぐ発表になることは知っていましたので、発表を心待ちにしていました。
少なくとも長期にわたって水素水を飲んでも副作用がないことは、明確になりました。
英文論文ですが、インターネットで読むことができます。

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最近の論文発表(2011.9.21)

一酸化窒素から発生したペルオキシナイトライトを減少させることによって間接的に遺伝子発現を変化させ、水素分子は酸化ストレスから軟骨を保護する。

Molecular hydrogen protects chondrocytes from oxidative stress and indirectly alters gene expressions through reducing peroxynitrite derived from nitric oxide

Hanaoka T, Kamimura N, Yokota T, Takai S and Ohta S:Medical Gas Research, 2011, 1:18 (4 August 2011)

Background
Molecular hydrogen (H2) functions as an extensive protector against oxidative stress, inflammation and allergic reaction in various biological models and clinical tests; however, its essential mechanisms remain unknown. H2 directly reacts with the strong reactive nitrogen species peroxynitrite (ONOO) as well as hydroxyl radicals (•OH), but not with nitric oxide radical (NO•). We hypothesized that one of the H2 functions is caused by reducing cellular ONOO, which is generated by the rapid reaction of NO• with superoxides (•O2). To verify this hypothesis, we examined whether H2 could restore cytotoxicity and transcriptional alterations induced by ONOOderived from NO• in chondrocytes.

Methods
We treated cultured chondrocytes from porcine hindlimb cartilage or from rat meniscus fibrecartilage with a donor of NO•, S-nitroso-N-acetylpenicillamine (SNAP) in the presence or absence of H2. Chondrocyte viability was determined using a LIVE/DEAD Viability/Cytotoxicity Kit. Gene expressions of the matrix proteins of cartilage and the matrix metalloproteinases were analyzed by reverse transcriptase-coupled real-time PCR method.

Results
SNAP treatment increased the levels of nitrated proteins. H2 decreased the levels of the nitrated proteins, and suppressed chondrocyte death. It is known that the matrix proteins of cartilage (including aggrecan and type II collagen) and matrix metalloproteinases (such as MMP3 and MMP13) are down- and up-regulated by ONOO, respectively. H2 restoratively increased the gene expressions of aggrecan and type II collagen in the presence of H2. Conversely, the gene expressions of MMP3 and MMP13 were restoratively down-regulated with H2. Thus, H2 acted to restore transcriptional alterations induced by ONOO.

Conclusions
These results imply that one of the functions of H2 exhibits cytoprotective effects and transcriptional alterations through reducing ONOO. Moreover, novel pharmacological strategies aimed at selective removal of ONOOmay represent a powerful method for preventive and therapeutic use of H2 for joint diseases.

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最新の論文発表(2011.8.4)

水素による放射能防御の論文が権威ある米国生理学会誌に発表されました(7月15日)。
単に効果を示しただけでなくメカニズムまで踏み込んでいます。以下に論文の要約(英文)を掲載します。

Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol. 2011 Jul 15. [Epub ahead of print]

Hydrogen Therapy Attenuates Irradiation-induced Lung Damage by Reducing Oxidative Stress.
Terasaki Y, Ohsawa I, Terasaki M, Takahashi M, Kunugi S, Dedong K, Urushiyama H, Amenomori S, Kaneko-Togashi M, Kuwahara N, Ishikawa A, Kamimura N, Ohta S, Fukuda Y.

Abstract
Molecular hydrogen (H(2)) is an efficient antioxidant that diffuses rapidly across cell membranes, reduces reactive oxygen species (ROS) such as hydroxyl radicals and peroxynitrite, and suppresses oxidative stress-induced injury in several organs. ROS have been implicated in radiation-induced damage to lungs. Because prompt elimination of irradiation-induced ROS should protect lung tissue from damaging effects of irradiation, we investigated the possibility that H(2) could serve as a radioprotector in the lung. Cells of the human lung epithelial cell line A549 received 10 Gy irradiation with or without H(2) treatment via H(2)-rich PBS or medium. We studied the possible radioprotective effects of H(2) by analyzing ROS and cell damage. Also, C57BL/6J female mice received 15 Gy irradiation to the thorax. Treatment groups inhaled 3% H(2) gas and drank H(2)-enriched water. We evaluated acute and late irradiation lung damage after H(2) treatment. H(2) reduced the amount of irradiation-induced ROS in A549 cells, as shown by electron spin resonance and fluorescent indicator signals. H(2) also reduced cell damage, measured as levels of oxidative stress and apoptotic markers, and improved cell viability. Within 1 week after whole-thorax irradiation, immunohistochemistry and immunoblotting showed that H(2) treatment reduced oxidative stress and apoptosis, measures of acute damage, in the lungs of mice. At 5 mo after irradiation, chest computed tomography, Ashcroft scores, and type III collagen deposition demonstrated that H(2) treatment reduced lung fibrosis (late damage). This study thus demonstrated that H(2) treatment is valuable for protection against irradiation lung damage with no known toxicity.

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水素医学への発展(2011.8.4)

私たちが水素医学の論文を世界の権威であるNature Medicineに、はじめて発表してから4年がすぎました。この間に世界から100以上の論文が発表され、水素の身体への効果は揺るぎないものとなりました。しかも、当初私たちが考えていたよりも、はるかに多方面への効果が期待されるようになりました。
残念ながら、私たちの研究に便乗して実際は水素が発生しないのに発生するかのように謳っている商品も見受けられます。私たちは、キチンとした科学的研究と臨床試験によって、水素を私たちの健康・美容に役立て、病気の予防と治療に使えるように貢献します。

最近、高名な学術誌に今までの研究をまとめた英文総説を2報発表しました。

Recent Progress Toward Hydrogen Medicine: Potential of Molecular Hydrogen for Preventive and Therapeutic Applications.
Ohta S.
Curr Pharm Des. 2011 Jul 7. [Epub ahead of print]

Molecular hydrogen is a novel antioxidant to efficiently reduce oxidative stress with potential for the improvement of mitochondrial diseases.
Ohta S.
Biochim Biophys Acta. 2011 May 20. [Epub ahead of print]

米国でも水素の効果を大きく報道しています。

http://www.eurekalert.org/pubnews.php?start=100


http://www.thoracic.org/media/press-releases/conference/articles/2011/
Inhaling_Hydrogen_%20May_Help_Reduce_Lung_Damage.pdf

http://www.newswise.com/articles/inhaling-hydrogen-may-help-reduce-lung-damage-in-critically-ill-patients

http://esciencenews.com/articles/2011/05/16/
inhaling.hydrogen.may.help.reduce.lung.damage.critically.ill.patients

http://www.sciencedaily.com/releases/2011/05/110516141546.htm

http://medicalxpress.com/news/2011-05-inhaling-hydrogen-lung-critically-ill.html

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