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水素のダイエット効果についての論文発表


 最近、水素のダイエット効果についての論文が発表された(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28560519)。
対象者は、平均年齢56歳、BMIは平均29(肥満度1に対応)のやや肥満のヨーロッパ人の女性10人。5人は水素を4週間摂取して2週間休みプラセボを4週間摂取。一方、別の5人はプラセボを4週間摂取して2週間休み、水素を4週間摂取したもの。この2つの群を比較する二重盲検のクロスオーバー臨床試験である。残念なことに水素摂取法については特許の関係か、詳細は明らかにされていない。
結果は、体脂肪率が水素によって1%減少し、二の腕周りが2.2%細くなった。また、血液中の中性脂肪が減少し、絶食時のインスリン量が低下していた。血液中の乳酸量も低下していたので、ミトコンドリアにおける脂質代謝が亢進していると考えられた。これらの結果は、被験者が全部で10人の少人数であるにもかかわらず、統計的に有意な差が認められたことは水素による大きな変化を示したことを意味する。
体重は、水素摂取によって平均1kg減少し、BMIが0.4低下し、ウエストヒップ率は、2%減少した。しかし、統計的に有意な差ではなかった。なお、以前の研究で、メタボ予備群において血液コレステロール濃度が統計的に有意に減少した臨床試験では、被験者は10週間水素水を摂取していた。ダイエット効果が十分に発揮されるには、4週間では短すぎるのかもしれない。


腸内細菌の乳酸菌やビフィズス菌は、水素(H2)を作らない


 最近、腸内細菌の役割が明らかにされ、乳酸菌やビフィズス菌(ビフィズス菌も乳酸菌の一つ)の健康効果が期待されている。また、一方、腸内細菌が水素(H2)を作るという話題もある。
 じつは、全ての腸内細菌が水素を作り出す訳ではなく、乳酸菌やビフィズス菌は水素をつくりだすことはできない。つまり、腸内の乳酸菌やビフィズス菌を増やしたからといって、体内の水素濃度を高くできるわけでない。
 水素を作り出す菌の種類は、Clostridium属、Eubacterium属、Clostridium属、Bacteroides属、Fusobacterium属などのいわゆる悪玉菌である。また、多くはないが日和見菌の大腸菌も水素をつくりだす。
 Clostridium属には、ボツリヌス菌、破傷風菌、ウェルシュ菌、ガス壊疽菌など、病原性のある菌が含まれる。Fusobacterium属やBacteroides属の菌は歯周病の原因であり、また、局所的な皮膚潰瘍等の人間の病気に関わっている。Eubacterium属、は、細菌性膣炎の原因菌である。これらの菌が水素を作り出すと同時に有害な物資も放出している。
 このような状況を考えると、腸内細菌が水素を作り出すことに手放しで歓迎する訳にはいかない。
 一方、以前、あるテレビ番組で、「腸内の水素は悪影響を及ぼす」という話をされた学者の方がおいででしたが「悪玉菌は水素をつくる。だから、水素は身体に悪い」のではなく、「悪玉菌は身体に悪い。悪玉菌は水素をつくるので、水素を検出することによって悪玉菌の増加率がわかる」ということです。
 それぞれの関係を正しく理解する事が大切です。