活性水素水と水素水は別物です。

By | 2016年5月20日

昨日(5月19日)のYahooニュースに
「過熱する「水素水」ビジネス うっかりニセ科学にだまされないために」という記事が掲載されていました。

 困った事に誤認に基づく記事です。

 まず、活性水素水と水素水を混同しています。活性水素は、原子状水素(H)で、水素水は分子状水素(H2)が溶けた水です。HとH2は、同じHでも全くの別物です。マスメディアに情報を発信される方としては、この程度の区別がチキンと出来ないのでは、恥ずかしいです。
 活性水素水がニセ科学であることは、私も同意します。一方、水素水は正統的な科学のプロセスをキチンと踏んでいます。正統的な科学をニセ科学と混同させることは、科学の進歩の阻害要因になり、人類が科学の成果の恩恵を受ける事を阻害します。

 この活性水素水について、明治大学の石川教授を引き合いに出していますが、石川教授のサイトをみると、以下のように、明確に活性水素水と水素水が別物である事を明記しています。

「話題の「水素水」 かつてブームを巻き起こした「あの水」と同じだった…」という記事に対しては、
「水素水」および「活性水素水」については情報が混同しあっており、不明瞭な部分が多々あります。ただ、現在は「水素水」と「活性水素水」は”別物”と考えるのが妥当かと……。と書かれていますし、
「水素水」と「活性水素水」は全く別物ですね。評定内で混同させるような記述はなかったと思いますが、「明確に」ということをもう少し強調する必要があるかもしれません。(http://www.sciencecomlabo.jp/health_goods/active-hydrogen-water.html)

 もうひとつは、「水素水の『宣伝』はニセ科学」という議論です。宣伝行為は商業活動で科学の範疇とは違いますので、宣伝に対しニセ科学とこじつけるのは、言葉の使い方としては違和感を感じます。
 食品についての宣伝に対しては、医機法(旧薬事法)によっては規制されていますし、ひどい宣伝をした場合には逮捕されることもあります。もし、過剰な宣伝があった場合には、その事業者へ対し、行政側からすぐに指導されると聞いています。宣伝に記載された具体的な内容を科学的に吟味しないで、印象だけで決めつけるのは、科学的な態度ではありません。とくに、すでに論文として発表されている公表された結果を知らないだけで「ない」と決めつけるのは科学者の態度ではありません。事実に基づいて具体的に議論するというのが科学的な態度です。なんとなく印象で「悪いやつだ」みたいな情報を発信するのは、問題があります。

 もちろん、活性水素やマイナス水素イオン、水素が入っていない水素水と称する商品が存在することは、私も十分承知しており、これらは問題のある商品であると私も警鐘をならしています。

 事実に基づいて正しい議論をし、情報を発信する。これが大切なことではないでしょうか?

 なお、活性水素水と水素水が混同される事が多くなってきたので、このブログの表紙の注意項目に、活性水素を上位にあげました。