topics71 (2013.5.1)
水素には、抗酸化作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用の他に、脂肪エネルギー代謝促進効果があることが示されています。
この水素の効果によって、ダイエットは可能でしょうか?それは期待大です。動物実験結果では、食欲を抑えられずに食べ過ぎて肥満になり、中性脂肪が高く血糖値も高くなるマウスの系統があります。このマウスに水素水を飲ませると同じだけ食べても同じだけ飲んでも体脂肪が減り、血液中の中性脂肪が減り、血糖値も下がることがわかりました。さらに、水素水を飲ませると同じだけ運動してもエネルギー代謝が活発になり、酸素の消費量もあがります。原因は、肝臓から分泌され、エネルギー代謝を活発にするFGF21というホルモンの分泌が盛んになるからだということもわかりました。では、何故FGF21の分泌を水素が促進するのかは、次回の論文で発表の予定です。
人間では、水素のお風呂にはいると、体温が上昇したり、血流が速くなったり、汗が出やすくなります。
また、運動選手に水素水を飲ませると、糖代謝ではなく脂肪代謝が盛んになり、疲れにくくなることもわかりました。
これらの結果は、水素がダイエットに有効であることを示しています。
なお、いままでに水素の医学研究は、高名なNature出版社から4報の論文が発表されていますが、このマウスの論文もNature出版社の学術誌Obesity(肥満症)に発表されました。
Molecular hydrogen improves obesity and diabetes by inducing hepatic FGF21 and stimulating energy metabolism in db/db mice.
Kamimura N, Nishimaki K, Ohsawa I, Ohta S.
Obesity (Silver Spring). 2011 Jul;19(7):1396-403. doi: 10.1038/oby.2011.6.
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