topics62 (2013.1.28)
2013年度から4年間、講師として放送大学に出演します。「現代化学」という講義で、従来の枠組みではなく、(1)エネルギー(2)機能性素材(3)生命・健康の3本柱をたて、現代化学を論じるという非常に挑戦的な試みです。企画から1年半以上かかり、2013年1月24日に私の担当の番組の撮影が終わりました。ほっとして気が緩んだせいか、打ち上げでは日本酒を驚くほど飲んでしまいました。ただし、水素水を飲んだおかげで、二日酔いにはならずにすみました。
魅力的な講義にしようとはりきっていたのですが、なかなか思うようにならずに、極めて残念でした。大学の講義や一般の講演のように、ニコニコしながら溌剌とした口調で話をするつもりでしたが、テレビカメラへ向かって時間を合わせながらの話では、ひきつった顔で、もぞもぞと原稿を読むことになってしまいました。聴講生の皆さん、ごめんなさい。
1回目と5回目は5人講師が全員出演し、その他の12回を5人で担当し、私は3回担当します。私の担当は、化学と生命・健康で、(1)生命の本質は? 化学から見た生命(2)生体反応分子を見る (3)化学の医療への貢献の3回です。
教科書もとても魅力的な本に仕上がって、放送大学の受講生だけでなく、一般の方も購入できるとのことでしたが、1冊3000円ということで、買う人はいないだろうなあ、と少しがっかりです。教科書として正確に記述することと最新の進歩をわかりやすく説明することを両立させるのは、たいへんでした。でも、いい経験でした。