最近、水素水の話題がマスコミでとりあげられる頻度が高くなりました。先週も週刊誌から取材をうけ、取材をうけた後に原稿を事前に見せてほしいと言うと、時間的に間に合わないので事前の原稿checkなしと言われてしまいました。事前に原稿を見せてくれないなら取材に応じないというのが私の基本スタンスですが、今回はうっかりしてしまいました。
その結果、今回の週刊誌の記事(6月6日発売)では、私の取材の話で誤解が生じたところがいくつかありました。
著書の『水素水とサビない身体』(小学館)には、シミやシワにも効果があると書いてありますが?
「ありますよ。ただ、これらはヒトに対して効果があったと書いているわけではなくて・・・。出版社が(勝手に)やったことです。」(168ページ)
この部分は、誤解が大きいです。実際には書籍には以下のように前書きされて、別の方がレポートされています。
「化粧品については、さすがに私はまったく知識がないので、ノンフィクションライターの方(書籍では実名)が取材した次の文章を紹介します。」(水素水とサビない身体23ページ)
そして、『水素水とサビない身体』では、そのレポートとして延べ3万人以上のエステの結果をまとめて紹介しています。もちろん、エステですから、ヒトに対する効果のレポートです。この3万人の結果は学術論文ではなく、体験談のひとつかもしれませんが、考慮にいれるべき結果だと思っています。
「実態として、『水素水の効能』とは、まだ個人の体験談による部分が多い—それが水素水の生みの親の証言だった」と例の週刊誌には書かれていますが(同168ページ)、私の真意は、『体験談による部分もある』ということです。
「体験談やいろいろな人から話を聞いて、これはひっくり返らないだろうと信じています。」と週刊誌には書かれていますが、私は研究者ですから、体験談ではなく、学術的な研究成果を基に「ひっくり返らない」と確信しています。
私が話をするときには、学術的な結果なのか、論文として発表された結果なのか、聞いた話なのかを区別するようにしているつもりですが、なかなか伝えるのが難しいです。
細かいことを言えば、「水素に関して言えば、論文発表から9年目で、基礎研究から動物実験の段階を経て、臨床試験を行っている。」は、9年目ではじめて臨床試験をはじめたわけではなく、「9年目くらいで大規模臨床試験がはじまった」という意味です。