水素医学は、私たちが2007年にNature Medicineに論文を発表したことから本格的に始まったのは自他共に認めることです。
この10年間に学術論文は500報にもおよびます。水素の体内への摂取法としては、水素水の飲用、水素点滴液の注入、水素ガスの吸入、水素点眼、水素入浴、水素化粧品と多彩な方法が使われています。動物実験だけでなく、例外的に速いスピードで多くの臨床試験がなされているのが、特徴だと言えます。水素ガスの吸入治療は、2016年11月に厚生労働省の先進医療Bに承認され、医療ガスへの承認に向かって実際の治療に使われています。発表当時の予想をはるかに上回る効果が確認されています。
このNature Medicine論文発表10周年を記念して、国際的カンファレンスが今年(2017年)の9月15日に開催されることになりました。日本、中国、韓国、台湾、米国、ドイツ、スロバキア、ハンガリーから研究者が参加し、研究成果を発表し合います。また、産業界からも多くの方が参加されます。このカンファレンスによって、いっそう国際的な交流が活発になることが期待されます。
日本発の研究分野なのですが、日本ではなく中国の広州で開催されることになりました。一般的なことですが、中国(地方)政府要人も参加されるとのこと。科学には国境がないので、どこで開催してもさしつかえないのですが、少し残念な日本の状況です。
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