新型コロナウイルスに感染し、回復後も引き続き、強い倦怠(けんたい)感や、集中力が低下したり、頭に霧がかかったように、ぼうっとする「ブレインフォグ」に悩むケースが少なからずあり、問題になっています。
水素ガスの効果を示す臨床試験の論文が次々と発表されていますが、新型コロナウイルス感染後の身体的改善に関する論文が発表されています。信頼できる研究法である無作為化、プラセボ対照の臨床試験です。
論文の題名は
Molecular Hydrogen Positively Affects Physical and Respiratory Function in Acute Post-COVID-19 Patients: A New Perspective in Rehabilitation
(日本語:分子状水素はCOVID-19後の急性期患者の身体機能と呼吸機能にプラスの影響を与える:リハビリテーションにおける新たな視点)
発表グループは、
Faculty of Physical Culture, Palacký University Olomouc, 771 11 Olomouc, Czech Republic
物理文化学部、パラツキー大学オロモウツ、771 11 オロモウツ、チェコ共和国
この論文は、Int. J. Environ. Res. Public Health 2022, 19(4),1992 に発表されました。
この論文は、以下のサイトから、無料で誰でも読むことができます。
https://www.mdpi.com/1660-4601/19/4/1992
論文要旨 (Google translationによる英文からの翻訳)
論文要旨 (Google translationによる英文からの翻訳)
分子状水素 (H2) は、抗酸化、抗炎症、抗アポトーシス、および抗疲労特性を持っているため、2019 年の新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 後の急性期患者の新しい治療ガスになる可能性があります。この研究の目的は、COVID-19 後の急性患者の呼吸および体力状態に対する 14 日間の H2 吸入の影響を判断することでした。この無作為化、単盲検、プラセボ対照研究には、26 人の男性 (44 ± 17 歳) と 24 人の女性 (38 ± 12 歳) が含まれ、6 分間の歩行テスト (6 MWT) と肺機能テスト、特に努力肺活量(強制バイタル容量) (FVC) と最初の 1 秒間の呼気量 (FEV1)。症状のある参加者は、ポリメラーゼ連鎖反応検査陽性の 21 ~ 33 日後に募集されました。実験は、H2/プラセボ吸入、2 × 60 分/日、14 日間で構成されました。結果は、H2 療法がプラセボと比較して、6 MWT 距離を 64 ± 39 m、FVC を 0.19 ± 0.24 L、FEV1 で 0.11 ± 0.28 L 有意に増加させたことを示しました (すべて p ≤ 0.025)。結論として、H2吸入は、COVID-19後の急性患者の身体機能および呼吸機能の改善という点で、有益な健康効果をもたらしました。したがって、H2吸入は、COVID-19後の患者の早期機能回復を加速するための安全で効果的なアプローチを表す可能性があります。
(注:努力肺活量とは、胸いっぱいに空気を吸ってから可能な限り(最大限の努力で)一気に吐き出す量を言います。 喘息などの閉塞性の呼吸器疾患があるとこの努力性肺活量が減少しますので、呼吸器の検査として用いられています)。
最近、30歳代の知人で、新型コロナウイルス感染後にひどいブレインフォグに悩まされている方から、相談を受けたことがあります。水素ガス吸引を薦めて、試してみたら、顕著な効果があったとのことです。ブレインフォグに悩んでいる方は、水素ガス吸入を試してみてはいかがでしょう?
水素ガス発生装置の商品については、このブログの上段の「問い合わせ」から、質問に答えます。
(根拠)必要な水素ガスの発生量と注意点
どのくらいの濃度の水素ガスを吸入すれば有効かを計算してみます。今まで、多くの動物研究と臨床研究で使われてきた有効水素濃度は、1.2−3%です。私たちは、1分間に8リットルの空気を吸い、吐き出します。吸う時間と吐く時間の比率は1:2です。つまり20秒間で空気を吸い、40秒間で吐き出します。医療用のガスマスクを使う場合は別に考える必要がありますが、鼻カニューレを使って水素ガスを吸入したいときは、20秒間で100%の水素ガスが96−240 mL(8,000 x 0.012 – 8,000 x 0.03)、1分間で288−720 mLの水素ガスを吸入する必要になります。もちろん100%の水素ガスを直接吸入するわけではなく、吸入時には、空気も含めて吸入するので、1.2−3%になります。深呼吸をしながら、ゆっくり吸入した場合は、吸う時間と吐く時間の比率は1:1になりますので、吸う水素は多くなり、水素ガスの発生量は、3分の2でよいという計算になります。
水素は、4%以上では燃焼の可能性がありますので、多すぎれば多いほど良いというわけではありません。4%以下の水素は燃焼しませんが、火気厳禁、通気性を良くして吸入する必要があります。
(注意:水素ガス発生装置はすでに数社から販売されていますが、ほとんど水素が発生しない装置や発生水素量が少ないものが多くありますので、水素ガス発生装置という名前を見ただけで飛びつかないようにお願いします。)
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