体が若くなる技術(太田成男著:サンマーク出版)はおかげさまで、たいへん好評です。多くの一般の方々が興味をもって読んでいただくために執筆したこともあり、専門の方々を中心に「もう少し詳しく知りたい」「書かれた内容の根拠を知りたい」という声も寄せられています。そこで、拙書をもっとよく理解していただくためのコーナーを設けたところ、いろいろご質問をいただきました。
その中でカロリー制限と「空腹感」の関係とは?という質問がありましたので回答したします。
タニタの「まんぷくレストラン」が始まり人気を博しているようです。書籍では「体脂肪計タニタの社員食堂 ~500kcalのまんぷく定食~」だけでなく、「女子栄養大学のダイエットクリニック」「女子栄養大学の毎日おかず」も、カロリー制限をしながら満腹感を感じることができる、がテーマです。1月7日の日本テレビ「世界一受けたい授業」では、女子栄養大学の香川靖雄副学長がわかりやすい説明をしていらっしゃいました。一般的には、カロリーが少ないと満足できずストレスがたまってしまい、結局続かなくなってしまいがちです。半年間我慢して継続すれば慣れてしまうとの研究報告もあるのですが、半年も我慢できないというのが人間なのでしょう。満足しながらカロリー制限できるレシピを考案しているという点ではすばらしいことです。
ところで、拙著「体が若くなる技術」では、「ミトコンドリアを増やすためにもっとも重要なことは、カロリー制限よりもむしろ『空腹を感じること』なのです。」(195頁)。「毎日毎日カロリー制限をしなくても、ときどき空腹感を味わう。」(196頁)。と書きました。これだけを前後の脈絡なしに読めば、「まんぷくレストラン」は空腹を感じないので、ミトコンドリアは増えないのか ということになってしまいます。でも、そうではありません。
「毎日のカロリー制限を気にしてストレスを溜めるなら、総和のカロリーを気にするよりも時々プチ断食などして、カロリーを少なくする期間(=空腹を感じる期間)をつくることが大切」という意味です。ストレスを感じないように、カロリー制限する工夫が大切なのです。
質問(No.13)