新型コロナウイルスによる血栓を水素ガスが軽減する可能性

投稿者: | 2020年5月11日

新型コロナウイルスへの対策としての水素(その6)

 

新型コロナウイルスが急激に症状を悪化させる原因として、以下の3つをあげました。
(1)免疫の暴走(サイトカインストーム)
(2)肺の水浸し状態
(3)血栓の出現

水素は3番目の課題である血栓を減少させる作用もあることを示す論文が発表されています。無細胞系と動物実験の結果を紹介します。
血小板の活性化を抑制し、血栓の出現を抑制するというものです。

 

 

 

 

 

 

血小板が活性化し付着しやすくなることから、血栓の形成がはじまります。水素は血小板の活性化を抑制します。

 

 

 

 

 

コラーゲンなどを加えるなど様々な方法で血栓を作らせますと、水素があると血栓ができにくくなります。

 

 

 

 

 

水素によって血液中の血栓の量も少なくなります。

文献はWang Y, Wu YP, Han JJ, Zhang MQ, Yang CX, Jiao P, et al. Inhibitory effects of hydrogen on in vitro platelet activation and in vivo prevention of thrombosis formation. Life Sci. 2019;233: 116700.

新型コロナウイルスに感染しても、サイトカインストームを引きおこさないと、重症化しないで、健康なままの生活ができるはずです。いっぽう、サイトカインストームが起きてしまうと、肺が攻撃され、肺が水浸しになって急激に呼吸ができなくなってしまいます。同時に、血栓が生じやすくなって、心筋梗塞や脳梗塞によって急死の可能性が高くなり、川崎病に似た症状が現れます。
これらの予防と治療に水素ガス吸入療法が貢献できることが期待されます。中国では、臨床試験によって、その効果を実証しています。

なお、脳梗塞後に水素ガスを吸入することによって、症状が改善し、リハビリの結果も良好であったことを示す臨床研究が報告されています。
Ono H. et al. Hydrogen Gas Inhalation Treatment in Acute Cerebral Infarction: A Randomized Controlled Clinical Study on Safety and Neuroprotection。J Stroke Cerebrovasc Dis 2017

 
(注:水素ガス発生装置はすでに数社から販売されていますが、ほとんど水素が発生しない装置や発生水素量が少ないものがありますので、水素ガス発生装置という名前だけで飛びつかないようにお願いします。注意推奨される商品を知りたい方は、このブログの「問い合わせ」から個人的にお問い合わせください。)